表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スライムさんの生存戦略 〜共闘編〜  作者: HAKU


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/44

行方不明になった少年

 前回のあらすじ

 お風呂の中で、自分達の今後の未来を考えていたキズ―は、今後の自分の関係が壊れるぐらいなら、ガキンには、早くイーシャと付き合ってもらって、自分を友達としてしか認識できない様にしようと考える。

 しかし、ガキンに、イーシャに付き合えと言っている最中に、キズ―は泣き出してしまい、森の中へと逃げ出してしまう。すると、そこに、髪が黒く見えるピエロと出会い、キズ―は逃げている最中に転んでしまい、気絶してしまった。


 ※今回の話は始め、キズ―視点から始まります。

「んん…。」


 意識を取り戻すと僕は、暗い所にいた。テントか何かの中だろうか、壁が布のように揺れている。


「HAHAHA。お目覚めかな?お嬢さん。」


 僕が瞼を開けると、目の前には、森で襲ってきたピエロが僕のことを除いていた。


「ひっ!」


 僕がそれに怯えて、腰を抜かしたまま、後ずさると、彼は突如笑い始めた。


「HAHAHA!そんなに怯えないでくれよ!子供を泣かせるなんて、道化師失格だ!

 子供を泣くことも出来なくさせたのは誰だ!!」


 そして、彼は突然叫んだかと思うと、自分の顔を殴った。

 僕がその姿に、改めて驚いていると、影の中から、3人の人影が現れる。


「ヒヒヒ。ジョーカー。とっとと、準備を終わらせようぜ。」


 そのうちの1人がそう話す。どことなく、シルエットや声色がダイヤと似ているような気がする。


「ああ。そうだった。私としたことが、忘れていたよ。思い出させてくれてありがとう、キング。」


 キングと呼ばれた男性のシルエットが、話していた言葉を聞いて、ジョーカーと呼ばれたピエロが、感謝する。

 その様子を見て、小さなシルエットがジョーカーを笑う。その声はまるでクローバーのようだった。


「ぷふ~。ジョーカーって意外とおっちょこちょいだよねぇ。」


「HAHA。言いすぎじゃないか。クイーン。さて。」


 クイーンと呼ばれたシルエットが笑うのを、ジョーカーは笑って返したかと思うと、改めて僕の方を見た。


「君をショーに出すのに、もう少しオシャレさが欲しいからね。衣装は用意するから、着てもらってもいいかな?」


 そう言って不気味に笑う彼を見て、僕は何とか立ち上がり、抵抗する。


「そんなもの、着ない!」


 僕の抵抗を見ても、彼は笑顔を変えなかった。


「何故だい?君みたいな美人な女の子は、おめかししてショーに出たほうが、華になるってもんだ。

 HAHA。あの子は、華々しく散っていったな!誰のせいだと思っている!!」


 突然、誰もいない方を見て叫ぶ彼に怯えつつ、僕は魔法の準備をする。


「『最強の勇者(ヒーロー)』!出てきて!お願い!」


 僕が必死に、そう願うも、あいつはすぐに形を崩してしまう。


「ヒヒ。魔法の性質を知らん女だな。魔法人形を作るなら、土のマナを使ったほうがいい。そんなもん、常識だよ。」


「ぷふ~。しかも、ヒーローだってよ。ヒーロー。いつまでも、助けられっぱなしの、お姫様のつもりですかぁ?ってのよ。」


 キングとクイーンが、僕を馬鹿にしたように笑う。


「う、五月蠅い。僕だって、いつまでも、彼に頼りっぱなしじゃない!あいつの男友達として、生きる為、勇敢な魔術師になるって決めたんだ!」


 僕の叫び声を聞いて、ジョーカーが突如、こちらを見た。


「僕?男友達?ふ~ん。」


 そして、彼は、キングでもクイーンでもない、もう1つの影の方を向いた。


「私は、クイーンに、あの子の身体測定をやってもらおうとしたけど、そうか。

 あの子の身体測定は、エースの方がいいかもな。」


 彼の言葉を聞いた、エースは静かに答える。その声は、どことなく、スペード(直接会った時の方)に似ていた。


「了解。まかせて。」


「ぷふ~。アンタに出来るの?大丈夫?相手は女の子だよ?あれ?アンタも体は女だったっけ?いっつも『僕は男だ』とか言ってるから、間違えちゃった。」


 エースを笑うクイーンを、ジョーカーがおさめた。


「あまり、人を馬鹿にする物じゃないよ。クイーン。

 それじゃあ、まかせたよエース。」


 そう言うと、彼は闇の向こうへと消えていった。

 彼につられて、キングとクイーンも闇へと消えていった。


 ──────────


 私が、玄関の掃除をしていると、突然ガキンさんが、こちらへ走ってきた。


「なぁ!リチュ姉!! キズ―知らないか?伝えたいことがあったんだが、部屋にもいないし、見つからないんだ!!」


 焦っているような、ガキンさんを見て、私は慌てて、最後にキズ―さんを見た記憶を思い出す。


「そう言えば、キズ―さんは昨晩、外の森へと出かけてましたね。『外の風を感じてくる』って言ってたから、すぐに帰って来たと思ってたのですが、まさか、まだ森の中に⁉」


 私が、そう焦っていると、ガキンさんが「急いで、探しに行こう!」と言った。


 ──────────


 私達は、その後、森の中を探し続けた。途中、出会った、エキドナさんに、キズ―さんを見かけてないか、聞いたりもしたが、情報はなかった。


「たくっ!あいつ、どこにいんだよ!!」


 ガキンさんがそう言って、地面に倒れこんだ。

 私も疲れて、半分スライム状に戻っていた時だった。

 突然上空から、鳥の声が聞こえたのだった。


「なんですか⁉」


 私が、慌てて、姿を人型に戻し、空を見ると、そこにはヘッドさんが、飛んでいるのが見えた。

 ヘッドさんは、私の姿を見ると、大きく鳴き、その後、どこかへと飛んでいった。


「もしかして、キズ―さんの居場所を知っているんじゃ?」


 私のその言葉に、ガキンさんも頷いた。


「ああ。そうかもしれねぇな。」


 そして、私達は、ヘッドさんを追いかけた。

 次回予告

 キズ―を探して、テントの中へと迷い込むリチュ達。彼らを歓迎するは、残酷なショーだった。


 次回 THE WORID IS CIRCUS

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ