第12話:激闘の後の学校・・・学校?
アンフィニ祐です。
ようやく武蔵に乗って海外から帰ってきました。
「やっと帰ってきたよ。」
やかましい音をあげながらFCが坂を上がってくる。
「うるさい!!!(ドイツ語)」
アンナが文句を言う。
しかし上がると教室には誰もいない。時計を見ると8月3日と出ていた。
「よし相棒。もう夏休みだったな!」
「え?」
「よし相棒!筑波サーキット行こう!」
「何故に?」
「R26B積んだFCがあるからな!」
「本物の天使の咆哮のエンジンを積んでるじゃねーか。」
「R26Bはいいぞ!」
「787Bから引っこ抜いてきてたりしないよな?」
「マツダに作ってもらった。」
「すげぇな・・・お前。」
「ほら、R26B搭載のFCをトレーラーに乗せてるから行くぞ!相棒!」
涼が運転席に乗る。
「へいへい。筑波サーキットだな?行くぞ。」
※アンナ=サンはドイツに一時帰国していて、ハル=サンは病院で療養中。
「ついたぞ。筑波サーキット。」
「やっとかぁ。よし、FC降ろすぞ。相棒、手伝ってくれ。」
「ああ。」
FCが降ろされる。
「エンジン回すぞ〜。」
「分かった。」
「趣味は大事だぜ。」
「乗るのは俺だけどな。」
「そうそ。俺は車を操るんじゃなくて組むのが好きだから。」
そうしてエンジンが掛かり、ゴロゴロゴロ・・・とFCのボンネット内に収められたR26Bが唸り声を上げる。
「安定しないな。」
「そういうもん。高回転だと安定するから。」
「そういうもんか。」
「吸気も排気もペリフェラルポートだからな。」
「成程な。」
すると後ろから別の車のエンジン音がする。
「ん?なんだ?」
「この音は・・・ダッジ・チャレンジャーか?アメ車特有の音がする。」
「またトルクが太いやつを・・・R26Bはかなり細いからなぁ・・・。※ロータリーエンジンはトルクが細い傾向にあるのだ。」
「涼か、お前も走らせに来たのか。」
綺麗に磨いてあるヘルキャットが横につく。
「大佐ですか。じゃあそのチャレンジャーも?」
「そうだ。」
「このFC、R26Bが載っちまってるんですよ。」
「ジェリコのラッパか。」
「日本では天使の咆哮とか、天使の絶叫って言われてますけど。」
「相棒。エンジン温まってきたぞ。」
「そうか。じゃあそろそろ走るか。」
「さて、一走りいきますか」
「飛ばすぞ〜・・・で。一透。エンジン回転数の上限は?」
「11000まできっちり回せ。勝ってこいよ。」
「・・・そのネタ大丈夫か?」
「馬鹿!そこは言わないところだろ!」
「NAで11000なのはかわらんが、700馬力あること以外は同じだな。エンジンと音がおかしいけど。」
そうして天使の絶叫と呼ばれる音を甲高く鳴り響かせながらFCがピットロードから出てくる。
「いやー。天使の絶叫とはよく言ったものだ。」
そんな中、涼も(FCからなっていい音じゃねえ・・・)と思っていた。
「いや〜ひとっ走りしたぜ。」
FCから降りてひと休憩している涼を背中にして一透がパソコンを開いている。
「おいおいマジか・・・・」
「どうしたんだ?」
零夜と蓮也がワープホールから出てくる。
「おいおいここは茨城県下妻市だぜ?」
「それが?」
「車で半日以上かかるんだぜ・・・?俺等の労力ぅ・・・。」
「ワープホールに圏外はないぜ?点滴穿石(小さな努力でも積み重ねれば大きなことを成し遂げる力となる)」
「・・・よう。一透。どうしたんだ?隠しているようだが顔色で分かるぞ?」
「相棒か。いや、ちょっと・・・な。」
「隠し事は良くないぞ」
「いや大丈夫だろう。」
一方その頃・・・
『こちら第27艦隊。敵は防衛網を突破!敵はこの強さから推定するに敵は1級、1級の可能性がある!もしその場合撃破は叶わない。それに今持ち場を離れるわけにはいかないため我々は準3級などを仕留める。』
「1級・・・大丈夫でしょうか。」
「大丈夫ではいられないだろう。・・・かなりの被害は出る。ただ・・・彼らなら何とか出来るのかもしれん。」
「彼ら?」
「第67艦隊の彼らだよ。」
「ああ・・・。成程。」
「よし、全砲門、各自攻撃をせよ。」
「了解!」
すると全身が血まみれで満身創痍のアンナがワープホールをつたって帰ってくる。
「大丈夫か?」
「欧州各地の首都に災害級が出現して、でも、ベルリンのは片付け・・・」
「・・・そうか。」
「相棒。仕方ない。言うとしよう。茨城にも1級が1体接近している。おまけに特級1体。更に雑魚共が大量にいるがそこは茨城の退魔自衛隊に任せる。相棒・・・正念場になるかもしれんぞ・・・!」
「・・・ああ。わかった。」
「能力・・・使うんだろ?相棒。」
「1級をやった後にドイツでも戦わないといけないしな。」
アンナのカバンから災害級のコア1つと2級のコア2つが出てきた。
「3核融合炉が2つほど作れそうだ。」
「いや・・・これ、1個だぞ。限界は。ん・・・?おい・・・相棒。国際電話だ。・・・繋ぐぞ。」
「国際電話?」
『兄貴!』
「藤花か!」
『海外旅行でフランスに行こうと思ってたんだけど、なにかあったらしくってね。グライダーで降りて今ドイツに居るんだけどこれヤバイって!』
「分かった。日本にもかなりのやつがいる。そいつ等を処理して急いで向かう!」
「ハルはどうした?」
「治療を受けに医学が発展してるドイツに行ったと聞いてるが」
「おいおいマジかよ・・・」
春馬と大翔と神奈と佐奈が来ている。
「お前ら何時から着てたんだ。」
一透が低いトーンで言う。
「面白そうな気配を聞き付けてね。」
「そうですかい。」
「生物兵器とか化学兵器で援護するよ!」
「それは助かる。」
「さて野郎ども。戦闘開始だ・・・!」
「了解!」
全員がそれに呼応する。
そうして彼らは地面を蹴り上げる。魔物たちの下へ。ただ、その戦いで大切なものを失うことになるとは誰も気づいてはいなかったのだった――――――――――
次回、この広い世界を仲間たちとともに第2章、失いと哀しみの道。始動。




