うろ覚えでやってしまえ! 泉鏡花さん
うろ覚えでやってしまえ! 泉鏡花さん
学術的な内容は元より書けませんけどね。
名前を知ったのは中学の国語の教科書。取り上げられはしませんでしたが、「高野聖」。授業時間中にこっそり読んでいましたね。
で。
何がーーー‘’で‘’かはともかく。
作品を探してすぐに見つかったのが「夜叉ヶ池」。角川文庫でしたね。買ったのか叔父が持ってたのをもらったのだったか。それとも「遠野物語」と混同しているのか。確かその文庫に栞として挟んでいるのが玉三郎さんの「夜叉ヶ池」の半券かなんかだったはずだけどね。
そう。
白黒だったかなぁ。家族揃って主人公を石坂浩二さんが演じていたのをテレビで見たのが多分小学生の頃。相手役の記憶は抜けていますが記憶にありましたねぇ。ただ、本当に白黒だったのか判然としませんが、記憶のなかでは白黒です。内容は有名だと思うので、あえて触れませんが。土着的で伝奇的なファンタジーが子ども心に印象的でしたね。ヒロインの肌に刻まれていたミツウロコ? な痣とか、牛にくくりつけられたヒロインの危な絵めいた色っぽさとかね。けど顔は覚えていないのよね。なぜだ。
乙女心に迫ってきたのはたしかですね。
作者を知ってから「天守物語」も読みまして。好き! ってなりまして色々読みました。「外科病棟」ーーー手術だったかな? も。タイトル思い出せないなぁ。これだったか「鹿鳴館」だったか。ともかく映画観に行くくらいはまってましたね。「天守物語」も玉三郎さんと石黒賢さん? で映画になってましたが~何故若侍をこのひとに? って愕然としましたね。見に行ったけど。個人的に「天守~」の彼(図書頭だったっけ? 名前は覚えられないのよね)は線が細い若侍のイメージなのになぁ。そのときの玉三郎さんは、薹がたった印象が強くて異界の姫ぎみというよりお方さま的イメージでね。まぁ守り神(獅子頭)の妻みたいな役割ではあったけど、斎王が近い感じだから恋してもいいんだけど、私好みの姫ぎみな初々しさはないのよね。個人的な印象です。玉三郎さんは好きですよ。うん。尤も、鏡花さんの書く姫ぎみって大抵艶っぽいイメージがあるから小説と合ってると言えば合ってるんだと思うんだけどね。原作からして台詞回しがね、芸者さんみたいな喋りなのよね。
と。
貶している訳じゃないんですよ。念のため。好きな作家さんの好きな作品ですからね。
中学高校大学と泉鏡花作品に嵌まって手に入る範囲でですが読んでいましたね。だいたい岩波文庫だったかな。「草迷宮」とか。東海道中かなにかが知識としてないとわからないらしい「歌行灯」とか難しすぎてわからなかった。ギブアップ。そんなジャパネスクファンタジーばかりじゃなく「滝の白糸」って悪女の深情けが切ない話とかね。面白く読みましたけど。
その後社会人になって須永朝彦さんの「泉鏡花短編集」全3巻入手しまして読みました。全巻制覇できなかったのは~途中でね水木しげるさんのコミカライズ版の作品を読んだせい。タイトル忘れちゃったんですけど黒猫? が酷い目にあわされる話。主眼は違うんですがそこが嫌すぎて引っ掛かってね、ダメって思っちゃったんですよね。