打ち合わせ
パスに戻った私は兵士を集め,そして皆に頭を下げた。
ただただ皆を危険にさせてしまうことを申し訳なく思って。
馬車の気持ち悪さとかどうでも良かった。
「クローノ様,貴族が簡単に頭を下げてはいけません」
カバリーロに叱責された。
「だけど身内のせいでこんなことになっているんだから」
「クローノ様は何か悪いのですか。例えば,アンジュが何か悪いことをしたならば,私に親として責任がありましょう。でもクローノ様とルーボ様...いやルーボはそんな関係ですか」
「違うけど...でもみんなを危険にさらすなんて」
私がそう言うと...
「兵士が危険を怖がってどうするんですか」
「こういうときのために訓練をしているんです」
「クローノ様,我々をもっと頼ってください」
兵士の皆からそう言われた。
「第一,クローノ様が単騎で乗り込むのだって,誰も納得してなかったんですよ」
「クローノ様が「命令だ」なんて言うから」
「仕える主を危険に晒すなんて,我々はどうかしていた」
パンパンとカバリーロが手を叩く。
「無駄話はそこまでだ。これからの話をしよう」
「皆...恩に着る」
私は頭を下げずにそう言った。
そして,イール襲撃の作戦について話し合った。
「...という訳だ。夜に敵を襲うのは不文律を犯すことになるけど皆よろしく頼む」
イールの現状を伝え,門の制圧,人質の解放を頼んだ。
そして,そのままの勢いで我々は屋敷まで制圧する。
この世界では夜は停戦をするというのが当たり前だ。
でもこちらの被害を少なくするためにそのルールを破らせてもらう。
「さぁ,今日はゆっくり休んでくれ」
こうして,我々はイール襲撃の打ち合わせを終えた。
「ふぅ...キモい...」
いろいろな緊張が途切れたためか,馬車移動の気持ち悪さが込み上げてきた。
「うぅ...全てが終わったらまず道を整備してやる」
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