パスに戻る
「...クローノ様。これ以上の暴走を止めましょう」
急に立ち上がったカバリエロは建物の裏手に行って,しばらくして戻ってくると私にそう言った。
「カバリエロ...」
顔を洗ってきたんだろうけど,真っ赤に腫らした目...
こんなカバリエロを見るのは初めてだ。
「頑張らなくていいよ。無理せずにね」
「無理ではないです。皆で決めたこととはいえ,クローノ様を一人でイールの街に行かせてしまったんです。それにイールで捕らわれている兵士とその家族を殺されるわけにはいきません」
決意が決まった。
そんな雰囲気を漂わせている。
「イールにいる兵士たちの命も大事だけど,カバリーロ,君の命も大事なんだからね。それだけは絶対に忘れないでね」
「クローノ様」
自分の命を投げ出してでもって気概を感じたけど,そんなことを許すつもりはない。
カバリーロがいなくなるなんて私が悲しいだけじゃない。
アンジュが悲しむ。
そんな未来は要らない。
「さて,状況が変わったから一旦パスに戻ろう。そして明日の夜,イールに突撃しよう」
我々は一旦パスに戻ることにした。
このとき,グリードが与えてきた期限の五日のうち三日が過ぎ去っていた。
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