違う伝令さん
いつもの伝令さんはイールに返すこともできないので,パスに留まってもらっていた。
そのためか,グリードを放置して数日が経った頃,いつもの伝令さんとは違う伝令さんがパスにやって来た。
「グリード様からの手紙です」
その言葉を聞いた瞬間,カバリーロを始めとする兵士たちが取り押さえ始めた。
「お前っ!!グリードの手先でよく現れたな」
いつもの伝令さんと同じ服を着ていたのでてっきり父上の伝令だと思ったのんだけど,父上からの伝令ではなかったようだ。
「ちょっと待ってください。私は...違うんです」
ドタバタと暴れる伝令さんはあっという間にカバリーロたちに拘束され,ロープでぐるぐる巻きにされた。
一応,この面会部屋では武器の持ち込み禁止にしてるけど,素手でも襲われたら私なんて一瞬で倒される。
本当に相手がうっかりさんで助かった。
「私はグリード様の手先じゃないんです。グリード様に家族を人質に取られたんです」
グルグル巻きになってそういってるけど...
「お前,さっきからグリード様って言ってるじゃん」
「...そうだ!!ここにはコレルがいますよね」
「コレル?」
コレルって誰なの?と思ったら,カバリーロが責める。
「話を逸らすんじゃねぇ!!」
バチンバチンとムチの音が響く。
とっても痛そう。
叩かれたところが赤くなっているよ。
「コレルを...コレルを呼んでください」
「違う!!今はお前がグリードに様付けしていることを聞いているんだ」
バチンバチンと何回も音が鳴る。
「そ...それは...グリード様と言えって脅されているんです。家族を人質に取られて...」
「家族を人質にそれは可哀そうだね」
「クローノ様。相手の話に乗ってはいけません」
カバリーロが止めに入る。
「コレルっていつもの伝令さんのこと?」
「はいっ!!コレルを呼んでいただければ」
「クローノ様!!」
カバリーロがなおも止めようとしたが...
「カバリーロ,伝令さんを呼んできて。もし君が...アリストクラート家を裏切ってないと証明できなければ分かってるね」
伝令さんはグルグル巻きのまま,顔を青くしていた。
八歳児をそんなに怖がらないで欲しいなぁ。
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