丁度いい紙が無い
アンジュを宥めたあと,私は大急ぎで文官のラヴォーロに会いに行った。
「ラヴォーロ!!お金の問題を解決できるよ。紙でお金を作るんだ」
「紙でですか?」
「紙で銅貨や鉄貨の代わりとなるものを作るんだよ。紙は高いからわざわざ偽造して銅貨や鉄貨を作ってももうけが出ないしね」
「はぁ...」
「その紙を持ってきたら,ここでお米と交換できるとすればいいんだよ」
地球では金と交換できるって制度で紙のお金が始まったんだと思うけど,ここに金は無い。
でも産地なのでお米は大量に集めることが出来る。
お米をため込んでおいて,紙のお金と交換できるようにすればいいという話だ。
なんなら農家に紙のお金を渡して,お米を引き取ってもいい。
というわけで早速行動しようと思う。
高台にある仮拠点の端に換金施設を作るように指示し,そこにお米をため込んでもらう。
あと,紙のお金を作るために紙を買ってきてもらったんだけど,色も形も品質もバラバラでどうしようもなかった。
多分,西方のガブル侯爵家から運んでくるときに汚れたりしたのだろう。
そういえばこの世界で,日本のような真っ白な紙は見たことないんだよなぁ。
どうしたって紙のお金を作るのには向いてない。
計画は動きだしたのに丁度いい紙が無いので失敗しましたなんて笑えない。
「紙作ろうかな?」
でもガブル侯爵家の秘匿技術なんだよな,紙作りって...
ホント,どうしよう...
紙作っちゃおうかな...
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