基礎が終わった
季節も進み秋も終わりかけになるこの季節,道路と水道の整備が終わったようだ。
「クローノ様,終わりましたので見ていただければと思います」
ナガルに言われて,見に行くことになった。
パスの街の一番の売りは,馬車用道路と歩行者用道路を完全に分けたことである。
それに伴い,左通行のルールも取り入れた。
ポルトでは移動がしにくいというのが一番の問題だったし,馬車の事故が何回かあったからね。
歩行者と馬車用の道路を分けたことで街が分断されるという意見があったので,馬車道路の下にトンネルを掘って,行き来できるようにした。
この世界に立体道路という概念が無かったので,驚かれたけど,こちらもきっちり作られている。
どうやら以前に,ナガル達は山を掘ってトンネルを造ったことがあるそうで,そのときの経験を生かしたそうだ。
あと馬車用の停留所も作ったことで,商人が使いやすいような街づくりとなっている。
水道もちゃんと作られている。
上水道は街の中心を走る川の上流から流している。
まだ電気を作ってないから塩素消毒できていないけど,電気分解ができるようになったら,塩素作って飲用もできる上水道にしたいと思う。
あと,排水用の水路をたどって行けば,パスの街の外にたどり着く。
ここでは海へ垂れ流しをしないようにしている。
漁業をするからね。
それにしても,異世界転生なんだからスライムとかがいて,下水を処理してくれると楽だったんだけどなぁ。
まぁ,魔物どころか魔法もないこの世界ですから,残念ですけど,地球の技術を使って,下水を処理することにした。
ちなみにこの技術は大変驚かれたよ。
なんてったって領都イールですら垂れ流しで,私達が住んでいるところは臭わないように清掃しているらしいですけど,街中は結構臭いらしいですからね。
お屋敷で暮らしていたので全然気が付かなかったよ。
ちなみに,その話を聞いて公共トイレを作るように指示しておいた。
そうそう,半年でこんなにも作業が進んだ理由として出稼ぎがあるんだよね。
作業員が三十人しかいないから来年に住民の呼び込みができるかなと思っていたけど,出稼ぎという名の口減らしの人々が大量にきたから,一気に作業が進んだよ。
戦乱の世が来るんじゃないかという不安が平民にも広がっており,食べ物を貯めておきたいという町村が多いそうだ。
パスは領都から結構な支援をされているし,これから働き手が必要だから,その人たちを上手く組み込むこともできるはず。
街づくりの作業が終わったら,パスで漁業か農業をやってくれたらいいと思う。
何にしたって,街づくりの基礎が終わったので,これでようやく住民が住める状態となった。
ここは大陸でも南の方にあるから,冬でもそこまで寒くなく,移動ができるから,頑張って呼び込みをしますか。
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