待機中
新しい街づくりにすぐ出発するのかと思われたが,その地はあまり開拓もされておらず,周りに町どころか村も少ないらしい。
地図で見た時,ポルトは内湾に,新しい開拓地は外海に面していることが分かる。
新たな開拓地方面は波も荒いらしく,これまでポルト方面が良く開拓されていたという経緯らしい。
そのため,業者に最小限の整備を頼んでからの移住となるようだ。
「クロ君,遊ぼ」
「いいよー!!」
私達は領都イールで待機中です。
特にすることもないですから,子供権を利用して遊び惚けています。
まだ六歳ですから,日本の基準ではまだ就学前なので,堂々と遊んでいます。
まぁ,これから街づくりという,六歳には荷が重い仕事があるので,今のうちに遊んでおこうという魂胆です。
「今日は何して遊ぶ?」
「オセロが良い」
ポルトでは外遊びがほとんどだったから,ここでは内遊びを中心にしています。
ここではお屋敷の庭にしか出られないというのもあるからですけど。
アンジュとオセロをします。
オセロといえば角を取ると有利なゲーム。
「角だー!!」
アンジュに角を取られてしまいました。
でもそれは私の罠です。
「ここに置くと」
ぺちぺちぺち。
次々にひっくり返ります。
「えっ...ええぇぇぇ」
大逆転で私が勝利した。
「もう一回やろう」
アンジュがねだるが丁度お昼時になっていた。
もう一度やると,今の戦術も通用しないだろう。
アンジュは頭がいいからね。
だから...
「もう終わりにしよう。ご飯の時間だからね」
そう言って逃げた。
何十歳も年が離れた女の子に逃げ勝ちをしてしまった。
ちょっと大人げがなかったかもしれない。
そう思いながら食堂に向かった。
そんな感じで日々の遊びを楽しみ,幾日かが過ぎ,引っ越しの日となった。
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