貴族と平民
港町のポルトに着きました。
野盗らに襲われることもなく,また,胃の中のものをぶち撒くこともなく。
気持悪そうにしていた私を見てか,町に入ってすぐにお屋敷に向かってくれました。
着いたお屋敷はとても豪華で大きな庭付きです。
まぁ,王国でもそれなりの貴族の別荘と考えれば当たり前ですが。
「クローノ様,私はこのお屋敷の管理を任されているスルガーと申します。そして,右から...」
お屋敷についてすぐに,ポルトのお屋敷の管理を任されている人たちの紹介が始まりましたが,私の限界が来てしまいました。
「スルガー,トイレどこ?」
...無事すっきりした後,再び使用人の挨拶が始まりました。
使用人はスルガーを入れて,十人いましたが名前を覚えるの苦手なんですよね。
使用人と一緒にポルトの文官の長である町長のグリードも紹介された。
どうやら私の勉強を町長自ら見てくれるらしい。
いろいろ終わって,夕食の時間になった。
港町ということもあって魚料理がメインらしい。
領都が内陸にあるということで,今までほとんど魚料理を食べてこなかった。
魚は前世の頃も好きだったので,これからが楽しみです。
食堂に着くと机の上にずらっと料理が並んでいた。
「わぁ,美味しそうだよ。クロ君」
アンジュが喜んで机に駆け寄る。
それを微笑ましげに見ていたのだが...
「こちらはクローノ様のものです。使用人は壁の方に行きなさい」
「ふぇ?」
スルガーがアンジュを遮った。
よく見ると他の使用人達も壁にくっついている。
「一緒に食べないの?」
「クローノ様は貴族です。平民の我々と一緒に食事をするのはいけません」
あ...アンジュが泣きそうになる。
スルガーの奴,何を考えているんだ。
そもそもアンジュとはこれまで何回も一緒に食事を取ってきたし,貴族と平民で食事を分ける必要あるのかと思ったので...
「一緒に食べよう。みんなも席について」
「クローノ様」
アンジュだけでなく,他の使用人にも声を掛け,一緒に食事をとろうと促したが,スルガーが止めに入る。
でも私は多くの人員見られながら一人で食事をしたくない。
「スルガーも席について,みんなで食べた方が美味しいし,そもそも私一人じゃこんなに食べられないよ」
「ですが...」
スルガーがまだ反論しようとするので...
「そもそも私は将来貴族じゃなくなるんだよ!!そういうのは止めてほしいな!!」
こういうのは最初が肝心である。
スルガーや他の使用人に私の考えを伝えた。
「ね!みんなで食べよう」
スルガーなど一部は渋々だったが,こうしてみんなで食べることなった。
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