07
平和の国と唄い始めたのは誰だったのか。
少なくとも俺は、この国が平和だなんて全くもって信じねぇぞ?
鞄のひったくり。
俺の部屋への不法侵入(結局理由は不明)
そして、今回。
カフェ強盗事件。
これで平和っつー方が違和感だわな。
ん?
何とかしろってか?
よく見る異世界人なんだから出来るだろって??
ふー、やれやれ。
ばっきゃろー、俺ぁ異世界転生者でもチート能力はねぇんだよ!!!
そりゃ確かに?
無双しまくり俺TUEEEEEをしてみたかったけど?
生憎ここはギャルゲ……乙女ゲーの世界観。
いくら多少鍛えたっつったって付け焼き刃もいいとこだし?
それだってまだ体力作りの段階で、刃物は扱えねぇわけだし?
だから。
ワリぃな。
冷静とはいえ、俺だって怖ぇもんは怖ぇんだよ!
文句あっか!!!
「オラ、さっさとレジの金全部出せや!」
「は、はいぃぃぃっ!!」
うん、まぁ。
一番怖がってるのは、運悪く今日レジの担当になっちゃった人だな。
否定は出来ん。
御愁傷様。
とはいえ、動かんわけにゃーいかんか。
テレビやドラマなんかで耐性ある俺がきっと、ここにいる誰よりも動けそうだしな。
チッ
ここにスマホがありゃあ連絡出来たのに。
無事助けが来たら普及させるか。
「(てことでパーシー、大人しくしてろよ)」
「(は?なに――)」
困惑した表情を浮かべるパーシーを無視し、ガタッとわざと大きな音をたてて立ち上がる。
「へぃそこのお兄さん!一人で強盗なんて、ちょいと効率悪くないですかぃ!?」
「ちょっ、マナ!?」
「ああ?なんだぁ?」
「お……私がいっちょ手伝いますよ!ほら、おまえも金出せよ!」
「や、ちょっと!やめてよ!」
よしよし、本気で抵抗しろよパーシー。
これで万が一のとき、俺とパーシーは無関係だって分かるからな。
「おおっ、客の金も取るのか!そりゃあ良い、嬢ちゃん他の奴らからも金とってこい!」
「あいあいさー」
やっぱこいつ初犯だな。
少し手伝やー、すぐに味方だと思いやがる。
とはいえ、不審な動きは出来ない。
俺は、ざっと店内を確認する。
客はそんなに多くない。
だが皆して青ざめた顔をしながら強盗犯、と俺を見ている。
ふむ。
少々胸が痛いが、まぁしゃーねぇわな。
さて。
お目当ての物はあるかな~?
あ、あそこにいるのは!
「はーいお兄さん、勉強中だったってことは学生かな~?」
「ひっ!が、学生です!お、俺!お金持ってないです!」
「それは探してみないと分からないよねーってことで失礼しまーす!」
「う、うわ……っ、ん?」
「(シーッ!ちょっと貸してな)」
ガサゴソ
ガサゴソ
カサッ
「キミあんま持ってないね~(サンキュー!)」
「は、はい」
「じゃあ次、うーん無いねぇ次つぎぃ!」
そんな調子で全員回る。
あ、いけね!
そろそろレジの方が終わっちまう!
「残念ボス、収穫ありやせんでしたぜ。そっちはどうっした?」
「おまえ口調変わってねぇか?でもボスか、良い響きだな」
「よかった!じゃあボス、キッチンにいる奴らからも奪っちまいましょうぜ!」
「おう、目敏いな!」
俺の言うことにアッサリ従うボスもとい強盗犯。
うーん、信用され過ぎてね?
単にバカなのかな?
奥にあるキッチンに行くため、背中を向ける強盗犯。
チャンスだ。
ガチャッ
ペタッ
「おい女!開けてんじゃねぇブッ殺すぞ!!」
「うわっ、いやいや鍵かかってるか確認しただけっすよ!ボス一人で奥行くんじゃ、鍵してなきゃ無用心っすからね!」
「ん?そうか、ありがとよ」
アブネー!!
思いの外音が出すぎたか、アイツの耳が良いのかは分からんが。
とにかくすぐに振り向いた強盗犯に、俺は慌てて言葉を紡いだ。
ふぅ。
とりあえず成功だ。
後は、なんとか時間を作るだけだ。
タイトルが楽過ぎて変えるタイミング逃しました笑
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