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03



コツ


コツ


コツ



得体の知れないナニカが忍び寄るような音が聞こえている、ような気がする。




コンコン

ガチャッ



「マナいますよね?失礼しますよ」

「うひょえぇぇ!!?」

「な、なんですかその声!?」




あーびっくりした!




忍んでなかった!

リアルな足音だった!




いやもうマジでびっくりした!!!




すーはー

すーはー



はー、やっと落ち着いた。




驚きすぎて荒くなった呼吸を整えながら振り返れば、ノックと共にドアを開けたヤツの姿が見えた。




やはりというか。

リークだった。




おまえ、こんなとこに来て良いんか?

カノンは?食事は?


タヌキは?




つーかそもそも、リークが俺の部屋来たの初めてじゃね?





「なんだよリーク、わざわざ部屋まで来て。もうカノンたちの食事は終わったのか?」

「はい今し方。ところで、マナに聞きたいことがあるんですが」

「聞きたいこと?」

「ええ、例えばソレ…………いえ、まずは地下室に行きましょうか」



ソレって何だよ?


考えてるこたぁよー分からん。

けど。


部屋を出る際引かれた腕が、妙に圧を感じた。














「旦那様に気づかれないように部屋の外にいるかと思ったら急にドアが開くしおっきな音が鳴るし旦那様もカノンちゃんもなんでもないように喋ってるしドアは閉まんないし、なんなのなんなの!!!??」

「もちつけ、もちつけ」

「一人で!?」



お、ナイスツッコミ。



ハッとして息を整えるリーク。

どうやら落ち着いたらしい。


まぁ、前にも似たようなことやったしな。




つーか、リークにはあのデカイ音聞こえてたんか。

カノンもタヌキも聞こえないみたいだったから、俺のみ聞こえるナントヤラかと思ったんだが。



……ん?

あの音が、聞こえた?





ってことは。

まさか。





「何か用事でもあったのかと思って部屋に聞きに行ったら、何かパソコンみたいな画面が浮かんでるじゃん。あれ、ナニ?」

「……………あー……」




やっぱ見られてた!!!




そうだよなー、あの音が聞こえるヤツと聞こえないヤツがいるってこたぁ神が造ったからってことで納得出来るけど、そうなると音が聞こえるヤツはあの画面も見えるよなー……ガッテム!!!!!



そりゃ内緒にしろとぁ言われてないがな。

見れるヤツがいるとも思わねぇじゃん?




あれは、カノンの結婚相手を選ぶためのアイテムです。




…………言えねー!!




親でも立場あるわけでもない俺が、差出がましすぎる!!!




ここは伯爵家。

ある程度地位のある、上流家庭の一端。




カノンからOK出てるからとはいえ、婚約者のいるカノンにやる行為ではない。




「あれはだな……」

「マナのこと信じたいから正直に言って欲しいんだけど、さっきチラッと見えたのがカノンちゃんの名前だったのよね。マナさ、何か良からぬこと考えてないよね?カノンちゃんに害はないよね?」

「ばっ!?あのなー、俺がカノンに害があるような真似するわけねーだろ!俺はいつだってカノンの味方だ!!」

「ふーん、良からぬことは否定しないんだ?」



それはノーコメントで!



思わず口をつぐんでしまう。

それを見てリークは、はーっ!と勢いのあるため息?を吐いた。



「私、別に怒ってるわけじゃないの」

「え、そうなのか?」

「あのね……、私はカノンちゃんの味方なの。でもね、それ以前に私だって異世界からの生まれ変わりなのよ。立場が似てるんだもの、マナの味方もしたいのよ」

「リーク……?」

「だからマナが何を考えてるのか、何をやろうとしてるのか教えて?私に手伝える事があるなら協力したいの!お願い!」



え、マジ?

なんで?



なしてリークのヤツいきなり手伝うとかって話になってんの?






カノンの味方。

それは分かる。



マナ騒動から5年、リークは離れようと思えばいつだって離れられる立場にいた。

今回俺がマナになった事で、多分これ以上マナモドキの暴走は無くなるだろう。


けれど。


本来なら先が見えなかったはずだ。

一回、二回と失敗していって、いつまで続くのか分からなかったはずだ。

精神的に辛くなかったはずがないんだ。


それなのにリークはマナを、カノンを見守り続けることを選択したんだ。



これ以上ない、カノンの味方だろう。




でもさ。




「俺が何をするかも分かんねぇのに、協力するって?」

「カノンちゃんにとっては、悪い事じゃないんでしょ?私だってカノンちゃんの幸せになる事なら一緒にやりたいし、もし駄目だと思ったら止める事も出来るし」



――ああ、そうか。

それが狙いか。



「分かった」

「マナ!本当!?」

「ああ、確かに俺一人じゃ暴走するかもしんねぇしな。俺の見張り番、よろしく」

「な…っ、別に見張りたいだけで言ったんじゃないんだからね!」



でも、ありがとう!



そう言って笑顔で俺の手を握ってくるリーク。



くっそ、イケメンめ!

嫌だなんて言えるわけねーだろ!




つーか、な。




なんだかんだ言ったってさ。

俺だって一人で動くのは、その……不安、だったしな。




同じ立場のリークがカノンの、俺の味方してくれんなら。

ま、万々歳だろ。






「ちなみにタヌキ親父の思惑を阻止してカノンを無事最愛の人と結婚させるって話なんだけど」

「え、それってマナとカノンちゃんが結婚するって事!!?」






…………はい?







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