秘密の女子会②
「うわぁぁぁあああんっ! カ、カノンちゃ…っ、ひぐっ! う、うおっ……うぉぉあああん!!!!!」
「あーハイハイ」
おいおいリーク。
いくら防音完備とはいえ、ぶっとい声出しすぎだろオメー。
部屋に戻って着替えて再び2人と合流し、行った先は例の地下室。
わざわざ呼びつける所か?
そう疑問に思っていたら、リークがいきなりカノンを抱きしめて。
泣き出した。
そらもう、激しく。
「わっ、わだぢ、ガノンぢゃんの、とこ行ぎたぐで、でも旦那ざまっ、と、おぎゃぐざまのあいで、じなくぢゃいげなくで…!」
「ええ、分かってるわ。貴方は執事だもの、父はともかく来客の方々の相手はしないといけないわよね」
「聞き取りプロだな」
カノンの胸にすがり付くリークを嫌がる素振りなくヨシヨシするカノン。
リーク男だけど良いのか?
ん、まぁ幼なじみみたいなモンだしリークは男って感じじゃねーもんな。
それに。
リークとしても、カノンは幼なじみなんだろうしな。
昔からいつも一緒にいる大好きな人。
辛いときは、傍にいてやりたい。
泣いてたら、泣き止ませてやりたい。
ずっと笑っていて欲しい。
……ま、分からんでもないか。
「あ、このベーコンエッグうめぇ」
「ってアンタ何一人で食べてるのよ!」
「ちゃんとカノンの分もあるって」
「ぞっぢはガノンぢゃんのぉおお!!」
おっと失礼。
ん、でもこっちのが質素だぞ?
あっちのはステーキやらキッシュやらパエリア……あ、まさか!?
「これってアレか、昨日の残りモンか!?」
「言い方!!!」
「バガぁぁあ! のごりモンじゃないぃぃぃ!!」
「わっ、ちょ!?」
泣きながら突進してくんな!
俺の少しだけ出てる胸をドンドンと叩くリーク。
てめえセクハラで訴えっぞ?
……なんて冗談はさておき。
パエリアって昨日のパーティーの一つじゃん。
俺昨日食べれなかったから残しといてくれたんとちゃうの?
ひぐひぐ
ぐずっ
どうやら少し落ち着いたらしいリークが……は?
今度は俺に、抱きついてきた???
「昨日ビクトランスから材料貰って今日私が作ったんだもん、残り物じゃないもんっ!」
「あーちょい待て待て! 」
落ち着けコラ!!
リーク俺より身長デケェんだからな?
鎖骨がダイレクトにデコ攻撃してんだよ!
本当、さっきはよく胸叩けたな。
ん? アレ?
リーク今なんつった?
「これリークが作ったん? なして?」
「なんでって、嬉しかったから」
「なにが?」
「マナが、カノンちゃんと居てくれたこと!」
だから、お礼の食事とギューッ!
いやいやおかしいだろ。
俺がカノン追っかけるなんて予想ついてただろ!
「俺ぁ普通の事しただけだっつーの」
「うん……でもこの5年間のマナは、カノンちゃんにあまり関心がなかったから」
昨日も私が行かなきゃカノンちゃんが一人になっちゃうって思ったの。
カノンちゃんには悲しい顔はさせたくない。
でも今"カノンちゃんが受け入れる人物"は私とマナしかいない。
でも今のマナは、カノンちゃんをどこまで想ってくれているのか。
分からなかった。
5年間、信じようとしても結局ダメだったから。
だから昨日、マナが追いかけてくれたって知って、私、本当に嬉しかった。
「カノンちゃんが最も信じてる人はマナだったからね、本当に良かっ…」
「そんな事ねぇだろ」
「そうよ。私は、リークがいてくれたから頑張れた。マナの事も抱えきれない罪もあなたが和らげてくれた。――感謝してるわ」
「カノンちゃん……!!」
うっ、うおぉっ
うおぉぉぉおおんっっ!!!!!
あ、いかん。
また雄々しい叫び声が。
こりゃまた泣き止むのにゃ時間かかるぞ。
カノンと目が合い、共に苦笑する。
けれど、俺たちの表情はどこまでも優しかった。
今年いっぱいは忙しそうな雰囲気です(´・ω・`)
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