2人の秘密
アップロード?
システム?
――イベント?
そんなの知ったことか!
俺は! 今!!
お嬢様GL希望の言質頂きました~~!!!
……って喜んでる場合じゃねぇ!
これって乙女ゲーとしてどうなんだ?
ガチャ
首を傾げている俺が不思議だったのか。
車から運転手さんが出てきた。
ちらり
左腕にある傷を、まるで痛そうだと言いたげに目を細めながら見てくる。
いや痛いからな。
お嬢様の手前気張ってたけど、普通に痛いからな!?
「マナ、よくお嬢様を庇ってくれた。私から礼を言わせてくだされ」
「付き人で来たわけだし、これも仕事のうちだろ。ところでロマンスグレーの運転手さん、包帯か何か持ってる?」
「私はグレイスという名だと、何度言えば分かるのかねマナは……。まぁいい、傷は大丈夫かの?すぐ帰って治療しよう、今はコレで止血しなさい」
そういって、ロマンスグレー改めグレイスから胸ポケットから白いハンカチを手渡される。
めっちゃ汚れるけど、まぁ車が汚れるよりは良いか。
俺はありがたく受け取り、道中の振動に耐えながら帰路につくのだった。
「お帰りなさ…っマナ、その怪我は!?」
「通り魔にちょっとな。大丈夫、お嬢様は怪我してねぇから」
「そうでしたか」
ともかく、手当てします。
慌てたように言われ案内されたのは屋敷の奥、行ったことのない場所だった。
「ここどこ?」
「私の部屋です。さぁ、入って」
「あ、うん」
部屋に入ると椅子に座るよう促される。
コイツ、スマートだな。
っていうか招き慣れてる?
「この部屋、よく人来るのか?」
「え……なぜ?」
「その感じじゃ、さてはお嬢様だな?」
救急箱を取り出しながら聞いてくる。
いや、聞いてんの俺なんだけど?
疑問を疑問で返すな!
「っ、イテ」
「あぁすみません、沁みますよ」
コイツ、Sだな!?
いきなり水をかけられた。
いや消毒前に傷の周りを流さないといけないのは分かるが、せめて一言くらい声掛けてくれよ!
それとも、図星指されて動揺したか?
え、てことはお嬢様よく来んの?
お嬢様を連れ込むなんて……まさか!
やっべー若い子達の恋愛ってか!?
ひょーっ、おっちゃんニヨニヨしちゃうよ!!
あ、そういえばお嬢様はGLをご所望だったな。
じゃあリークの片想い、か。
くぅっ、切ないぜリーク……!!
思わず涙を拭うフリをする俺。
それが気にくわなかったのか、消毒液を思いっきりグリグリしてきやがった。
いやマジで痛いからな!?
ちったぁ容赦しろやSリーク!
「マナ、貴方今バカなこと考えてません?」
「しっけいな!! あ、ちょっ、も少し優しくしてくれ」
「私とお嬢様は、そういう関係ではありません」
「知ってるよ、お前男だもんな」
「……!」
リークって手際良いのな。
消毒が終わりガーゼをし、包帯を綺麗に巻き付ける。
途中。
(……ん?)
ピタリ
終わり際にリークの手が止まる。
なんだ、なんか失敗した?
「……今、なんと言いました?」
「えーと、なんか失敗した?」
「してません。というかソレ言われてませんけど」
「あ、そうだった。んー、じゃあ……知ってるよ、お前……あ」
男だもんな。
その台詞は、お嬢様の性なら出ないはず。
お嬢様の恋愛の相手を知らなければ。
女性が好き。
俺は全然バッチコイだけど、受け入れられない方が多いのはこの世界でも同じのはず。
あーくそっ、失敗した!
悪いお嬢様、リークにバラし……
「お嬢様のこと、知ったんですね」
……ホワット?
更新しないとか言っときながらの更新です。
珍しく時間があったので。
理想は2日に一回の頻度かな。
まぁ自分は今までペース狂うと書かなくなっていたので、自分のペースで頑張ります。




