プロローグ
「はー、やっぱギャルゲーは癒しだな!」
仕事でのストレスを一瞬で浄化してくれるとは、流石だな。
女の子たちが代わる代わる出てくる画面を、鼻の下を伸ばしながら見ているこの男。
彼こと日立 真人は、数あるギャルゲーの中でも特にこの『ラルミネ王国物語』が一番好きだった。
ラルミネ王国物語とはいわゆる学園モノ、青春ラブストーリー(全年齢)である。
え、どこにでもある話だろって?うるさいな、話自体はありきたりだけど絵が良いんだ絵が!!!
コホンッ!
――とにかく。俺はこのゲームが大好きで、全クリは勿論それだけじゃ飽きたらず、気づけばもう二桁はプレイしていた。
『あのぅ、そんなに好きならこの世界の中に住んでみます?』
「そりゃ出来れば…………え、誰?」
『えへへー、神様です!』
急に、声が聞こえた。
思わず返事をしてしまったけれど、この家には真人以外住んでいない。
独り寂しく独身を謳歌中だ、悪いかコノヤロー!
……心の声に反応したのか、悪くないですって返事が返ってきた。律儀だな。
「ん?神様?」
『はい!今日付けで元神様より任命されました!まだ5000歳の若輩者ですが、よろしくおねがいします!』
「あー…よろしく?」
いろいろとぶっ飛んでる気はするが、この自称神様、見た目幼女だ。可愛……いや、俺にロリコンの気はない!……はずだ!!
『これが初仕事なのでドキドキしてます!じゃあ逝きますね~~』
「は?行く……逝く!?」
『逝かなきゃ転生させてあげられないですからね』
「まっ………ヴッ!!!」
神様って人殺していいのかよ!?
渾身の心の中でのツッコミもむなしく、言葉を理解した時には俺は、幼女の持っていた杖で心臓を貫かれていた。
初めてのオリジナル小説です。
なろう系で書くのは初めてなので、至らぬ点があったらすみません。
更新は遅いですが、頑張りますのでよろしくおねがいします。