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辻裏の少年  作者: 篁頼征
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美少年の徳

「あれ?」

 少年の訝しげな声に、母が首を傾げる。

「何かあったのかい?」

「なんか、祈りの気配がする。支天のねぇちゃん、かなぁ」

 片眉が上がったのは仕方ないだろう。それはあの許のお嬢さんがこの少年を思っているということなのだ。

「なんか俺、ねぇちゃんに心配かけるようなことしたかなぁ?」

 少年は訝しげにしているが、母はまあ大体見当がついてはいた。そして心の中で思った。昔も思ったことではあるが、美貌の男というものは、様々な意味で、狡いのだと。少年本人はまだ幼くて「男」というのはあくまでも属性付与程度の記号のようなものであるけれど、その美貌はちょっとしたことで周囲からの関心を買い易いのだ。どういう性質のものであるにせよ。

許したくなくても美貌で「すまない」とか言われたら怒れないし許しちゃうんだよなぁとか母は思っているのです。

特に相手に惚れてなくても、綺麗な顔って罪作りだと骨身に染みて思っているのです。

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