予告編
とある病院の一室にて
少女の命の火が、消えようとしている。
「・・父さん・・母さん・・先に逝くのが私で・・ごめんな・・さい」
私は、両親に別れの挨拶を、する。
「逝くんじゃない。※※※」
「そうよ。貴女は、今まで辛い思いをしたじゃない。貴女は生きて幸せになるのよ。」
私の為に泣いてくれる両親に、私の頬に暖かい物が流れる。
「わ・・たし、私ね。生まれてす・ぐ・・死ぬは・ずなのが、今まで生きて来たのはこれを言う為に、生きてきたと・・おも・・うの。」
「※※※。そんな事言うんじゃ無い。生きるんだ。」
「ありがとう。とう・・さん。私、二人の娘で良かった。さよう・な・・ら父さん、かあさ・・ん・・・。」
少女が、眠るようにその人生を閉じる。
「「※※※」」
少女の両親は、少女の名前を、叫ぶ。
「・・どうして。どうして※※※は、生れつき○○○だったりして、そのせいで辛い思いを、してたのに、嬉しいや楽しい事が、まだたくさんあるのに、なんでだぁ〜。」
泣く母親の横で、父親の叫びが、こだまする。
辛く悲しい思いした少女が、最後に、幸せだったと想える人生とは何なのか、私達は今はまだ知らない。