ハッピーバースデー
ここにある目に見えるものの中で、私のものは。
真っ白な生クリームに包まれたスポンジに可愛らしい苺と、名前の書かれたチョコレート。
友達からのプレゼント達。
私がいるのは大親友であり、幼馴染である田中 彩美の家。
彼女はタナちゃんと呼ばれている。
ここにいるのは、私とタナちゃんだけではない。
同じ部活の部長こと片瀬 麻衣とその親友であり、部活が一緒の青山 秋奈。
3人とも、私の大事な友達。
誰か1人でも欠けたらいけない存在。
そして今日は
「おたんじょうびおめでとう」
そう、私の誕生日。
「ありがとう」
私の気分が上がっているこの声は、みんなに向けての声。
「高橋、早くプレゼント開けて。」
麻衣は少しせっかちな性格。
え?
高橋が誰かって?
それはもちろん、私です。
なぜか、みんなに高橋と呼ばれる高橋 沙里です。
近くにあるプレゼントを開ける。
可愛いピンクの袋に包まれているものは・・・?
「え?」
その声はタナちゃんを除いた私たち３人から聞こえる。
ピンクの可愛い袋からはさらに濃いピンクの袋が出てきた。
さらにその袋を開けると・・・またまたさらに濃い、赤に近い色の袋が出てきた。
さらに開けると、そこには可愛らしいペアネックレス。
付いている飾りは
「アリス？」
「うん。」
もちろん答えたのはタナちゃん。
「可愛い。ありがとう!!」
私はタナちゃんに笑顔で言った。
「どういたしまして。ほら、次。」
タナちゃんは私に次のプレゼントを開けるように急かす。
意外と押し強いよね。
私は黄色とオレンジのボダーのはこを手にした。
箱を開けると中には・・・薄い紫に星がかかった箱?
それにしては丈夫だ。
「あれ?・・・タナちゃんと同じネタ?」
麻衣の声。
ということは、秋奈からのプレゼントか。
秋奈を見ると意地悪なニヤリという笑みを口元に浮かべていた。
「箱から出してみなさい」
言われた通りに箱から出してみた。
あ。
開けるところがちょっと違う。
オルゴールは高そうだからないとして・・・とりあえず開けてみよう。
開けてみると、これが何かわかった。
「小物・・・入れ？」
窪みがあったりして、ネックレスやブレスレットはもちろんのこと、化粧道具も入りそうな小物入れだった。
「高そう・・・。あ、ありがとー!!可愛い。」
秋奈に顔を向けて言うと、照れたように笑っていた。
この子は少し身長が小さいけど、態度はでかかったりするから、こういう照れたときの表情って貴重なんだよね。
最後のプレゼントに手をかけた私。
最後のプレゼントは包装紙が箱に巻かれていた。
包装紙を取ると、そこにはペパーミントグリーンの箱。
箱を開けるとまず、ぬいぐるみ。
「可愛い。あ!!足の裏に名前が入ってる。」
「まだあるからみてよ。」
アル？
何が？
麻衣ははこを指差していたので箱の中を見てみた。
箱の底にそれはあった。
それを取ると「ハッピーバースデー」と書かれた色紙。
その周りには、部員からのコメントが有った。
「ちょ!!高橋?!泣かないでよ。」
私は嬉しさのあまり泣いていた。
そんな私を見て、みんなはなんていったと思う?
「いつもありがとう。誕生日、おめでとう」
いつもありがとうはお誕生日の日に言われると、
どうしてかいつもより
心に響いた。
いかがでしたか?
皆様に楽しんでいただければ私は嬉しいです。
誤字脱字やダメだし、是非お願いします。
この作品は、誕生日が今日の友達について書いてみたものです。
こんな風にサプライズできたらいいのにな、と思って書いたものです。
読んでくださった方、本当に有難う御座います。
