ーーープロローグーーー
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……ここはどこなのか、分からない。
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……あぁ、でも分かる。
―――俺は、死んだのだ。
……ならばここは死後の世界なのだろう、そう思考を張り巡らせる。
自分がこれからどうなるのか、何をすればいいのか。
何もかもが分からないままに、時間は解けてゆく。
しかし、一秒か、数億年か、時間が経ち、光がこちらを照らしている気がした。
何もなく何も感じず、だが何故か。
……なんとなく光を感じた気がしたのだ。
その光に、伝えなければ、と。
…なんとなく、そう思ったのだ。
言葉を伝える口は無い、自分という存在すら、あやふやなまま。
それでも尚、無いはずの口を動かして伝える、伝えなきゃいけない。
『ありがとう』
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世の中は不思議な物で、一度も体験した事が無いにも関わらず。
何故か以前にも体験した気がしたりする。
これを、既視感やデジャブと言ったりする。
……なぜそんな事を考えたかというと、まさに今がその場面であるからである!!
今俺は神殿のような場所の前にいる、世の中には様々な神殿があるとは思うが。
これはギリシャの物に近い外観だ、それがポツンと果ての見えない空間に一つだけ。
そして日の光が強く照らしており、本来ならば眩しく感じるが。
これが不思議と落ち着くのだ、俗に言う実家の安心感というものだろうか……いや全然違うな。
それと地面がよく分からない事になっている。
見た目は雲のような感じがするのだが柔らかくはなく。
ヒールやブーツなどを履いていれば、コツコツと音を鳴らしそうな感じである。
パッと見た感じ天国のような空間だと思った、しかしそれよりも先に思ったのはそう……
―――なんか初めて来た感じがしないな。
そうつまりは既視感、デジャブだ。




