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柴犬と冒険者ギルド

(ここがいわゆるギルドって場所か?しれっと入ってみたけど、全員羽振りが良い訳じゃ無さそう。。。)


『変な臭い』がする建物は冒険者ギルド。


普段俺は食べ物が貰えるエリアしか徘徊していない。


見るからに荒っぽい連中。


ヒゲオヤジ、筋肉ヒゲ、筋肉ハゲ、ロン毛のヒゲ、目が怖い姉ちゃん、ゴツい姉ちゃん、眼帯ヒゲ、背の高いイケメン、といった感じの面子が居並び、そしてテーブルには酒がある。


犬を蹴飛ばしても何とも思わないワルな奴もいるかもしれないな。


「お!こいつ肉屋に出没するジャンピィじゃないか?」

「違うわよ、花屋のそばにいるロロでしょ?」

「パン屋の親父が餌やってるグレゴリーじゃないか?」

「・・・つまりは野良犬よね??しかし愛くるしい見た目してるじゃない。」


おいでおいでする目が怖い姉ちゃんの足下でグデッとすると、わしわしと頭を撫でられた。


「お利口さん。」

「野良犬にしちゃ綺麗だな。」

「そうね。」


厩の馬とも仲が良いから俺はちゃっかり水浴びもさせてもらっていた。


下水近くの水を飲んだり浴びたりする犬は早死にする。


臭いから余計に人に嫌がられて生存率も下がるし、食うに困って人から盗みを働いたら、犬界隈でも評判が悪くなる。


どのみち殺されるか、野垂れ死ぬかだ。


「新入りは?」「ヘマして死んだ。」「ゴブリンにやられてな。」「喰われちまったか。」


冒険者稼業は命のやり取りだけに、死ぬ事もあるだろう。


無惨な最期には違いない。


それ以外に特に思う事は無いが。


『柴犬』としては、このまま冒険者ギルドを出ていくのが正しいだろう。


そして街を出るにもこのベテラン達に付いていくのが安全だ。


俺は鼻が効くから、『変な臭い』がすればすぐ分かる。


でもそれでは冒険とは言えない。


この街の平和な部分は楽しんだ。


少々危険であっても逃げれば良いだけだ。


しばらくするとギルドの扉を開け、4人の少年達が現れた。

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