3/20
裏の話
ー神sideー
「ふぅ、ようやく行ったか。あの鈍間め。」
先ほどの優しい微笑みが嘘のように、悪意で歪んだ顔になる。
「まったく。人族の夢に介入するのは中々、力を使うなぁ。それにしても...あの人間は余程の阿呆なのだな。戦争を止めろと言われてすぐに止めに行くし、転移する場所も指定しないし、クックック...アーッハッハッハッハ!!
アレほどの阿呆が存在するとはなっ!!ヒーッヒッヒ!!阿保すぎて笑いが止まらん!!願い事なぞ叶えるわけがなかろう!!せめて、戦争が終わるまでの駒にすぎん!!!」
実はこの神、自分以外の存在を駒や道具にしか見ていない。吉山を選んだ理由など、たまたまである。
「それにしてもあの阿呆。早くあの世界に行きたがっていたが、何かあるのか?まっいいか。どうせ暇つぶしだし♪」
この神は、暇つぶしで世界に戦争の種を撒いた、とんでもない悪神である。人の命など、この神様の玩具に過ぎない。
だが、この人物を選んだのは、最悪の悪手だったかもしれない。なぜなら彼は、戦争が大好きだからだ。
悪役を作るの難しいです。