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瓦礫の中で

瓦礫に挟まって体が動かない・・・だったら僕の脳みそ動いてくれ!今最大の危機なんだ!!男が瓦礫を漁っているのかその騒音が耳に響く。助けを呼ぶ?でもどうやって?ここで大声を出したら彼奴に見つかってしまう。

僕辛うじて動く右手を動かした!そうだ!!僕はボロボロの体に喝を入れて携帯を取り出した。そしてある番号へと連絡した。


ピロロロロッ

ピロロロロッ

ピロr


「はーい?ジーノです、どちらさん」


電話越しに女性の甲高い声がたくさん聞こえる。察するにジーノさんはまだモデルの仕事中なのだろう。


「もしもーし?どなたですかー?」


外の瓦礫を漁る音と電話越し喋り声で何を言っているのかわからなった。


「おーい・・・誰だ?」


僕は精一杯声を振り絞った。


「ジーノさん・・・た・・助けて下さい・・・」


プツッ

ピーピー


僕がしゃべり終える前に電話は切れてしまった・・・何かあったら電話しろって言ったのに。


「見〜つけた」


なるべく小さな声で会話したつもりだが、見つかってしまった。男は俺の上にある瓦礫を嬉しそうに退けた。


「あ〜あ。足がやられちゃってるね。絶望的だね。もう逃げられない」


そう、瓦礫の下敷きになって多分僕の脚は折れている。運が良くても重度の打撲だろう。起き上がることが出来ない。


「僕の言葉が理解出来ているかわからないけど、君だけでも逃げてくれ。僕の腹にしがみ付いたままじゃ君もやられちゃう」


今だ僕の腹にしがみ付いている宇宙人にそう伝えるが、一向に僕から離れようとしない。


「お願いだ・・・せめて君だけでも!」

「はいはい、お喋りはそこまでた。二人仲良くあの世行きだな」


男は大きく拳を振り上げて力を溜めている。僕にはもうどうすることも出来ない。せめてこの子だけでも。僕は最後の力を振り絞って宇宙人をしっかりと抱きしめた。


「無駄だぜ、二人同時にジ・エンドだ!!・・・ゲフッ」


僕が覚悟を決めたその時、レースがあしらわれた真っ白な布が僕の目の前を覆った。その布は大男を物凄い勢いで蹴り飛ばした。

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