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明御津羽(アケミツハ)高校

授業についていけるかどうか不安だったが、その内容はとても面白いものだった。特に生物学の授業。担当の先生の話している専門用語はほとんどわからなかったけど、久世さんに見せてもらっていた教科書には様々な種族の生物が細かく分類されていた。そこには見たことのない不思議な形や色をした乗っていた。そして最後の授業終了の鐘がなった。


「起立、礼」

「ありがとうございました」


今日一日の授業が終わったようだ。


「さぁ、帰ろう」

「はい、下校時も登校時みたいな感じですか?」

「いやそれはない」

「良かったぁ。授業中もちょっとヒヤヒヤしていたんです。なんとなくジロジロ見られている感じもしたんで・・・」

「あぁ、私からきつく言っておいたからな。君への視線に関してはどうにも出来なかったが・・・」

「しょうがないですよ。実際僕は部外者なんで」


実は休み時間のたびに僕への視線は増えるばかりであった。それは奇怪な眼差しであったり、何故久世さんの側に?という鋭い眼差しであったり・・・


「カナトさんが男を連れているだと?ただ護衛を頼まれただけと聞いたが」

「よく見たらごく普通の男の子じゃないか?中学生か?」

「でもカナト様に護衛されるだなんて羨ましい」

「あんな近くに居られるなんて。場所変わってほしいわ」


目線だけでそのようなことが呟かれているのがわかった。同じ当事者の久世さんは全く気にしていないように見えたが、気を使ってくれていたようだ。そんな視線学校にいる間浴びていたので少し疲れてしまったが、僕たちは視線に見て見ぬ振りをし学校を後にした。


「なんか色々なことがあったけれどとても楽しかったです。貴重な経験でした」

「そう言ってくれるとありがたい」


久世さんは少し申し訳なさそうだった。


「そう言えば、明日王様との謁見でしたよね?」

「予定通りならそうだ」

「僕本当にこんな格好でいいんでしょうか?庶民が王様に会う時点で凄いことなのに、せめて格好だけでも」

「大丈夫だと思うぞ」

「久世さんはそう思うかもしれませんが・・・」

「ジーノは王に会う前に五股掛けていた恋人と修羅場になり殆ど身包み剥がされた状態でも王に会っていたぞ。因みにその時は顔もボコボコだったな」

「えっ?王様はそれを見てどんな反応をしてたんですか?」

「”あっはは。随分前衛的な格好だなジーノ。中々似合っておるぞ。顔もいつも以上に男前だ”、と言っていたような」


久世さんはいつもの声色で王様の真似をした。


「そうですか・・・じゃ大丈夫そうですね」


身なりに関してのある程度の心配事は無くなったが、ジーノさんのメンタルには憧れる。あんな風にはなりたくないけど。そのメンタルの強さを少し分けて欲しい。


「王に怯えているようだが、実際私も何度か彼の方に会ってはいるが怒っているところは見たことないな。いつもニコニコしておられる」

「でも、王様ってこの惑星で一番好戦的で戦闘能力の高い種族出身なんですよね?本で読んだことあります・・・その種族との戦争で地球は破れて彼らに支配されることになったと」

「あぁ、でもその戦争を止めたのは今の王らしい。因みにその時の王は齢八だったと聞く」

「そんな子供の時に戦争の仲裁だなんて・・・信じられないなぁ。」

「王が自身の父と兄の暴走を止めなかったら、この地球は多分跡形もなく消えていた、と東郷さんから聞いたことがある」

「王様は地球の侵略者でもあり救世主でもあるんですね。何だか複雑だな」

「明日王に会えばその複雑さも少しは和らぐかもしれないな。」

「そうですね、不謹慎ですが何だか会うのが楽しみです」

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