宇宙空間
私は彷徨う。
只々この広大な宇宙空間を漂う。あの時から私の状況・状態は変化した。最初は恐怖しか感じなかったが、この状態に慣れてきた。ふわふわとしているが確かな重心が今の私の中にはある。それを感じることが出来る。
私はこれから何処に向かうのだろう。同じ場所から動いたことがなかった。いや、同じ空間から動いたことなどなかった。私は只々その中で流動的だった。流れに身を任せ、意志などはなく只々流れていた。当てもなく漂う。それが永遠だと思っていた。
でもその永遠は途切れた。不意に途切れてしまった。その時に今までの私は消えてしまったのかもしれない。あの出来事が原因で。あの侵入者のせいで。私は作りかえられてしまった。今まで見えていなかったものが、薄っすら見えるようななったのもあの時からだ。
これから私が向かう場所は終わりか始まりか。今までの私は何だったのだろうか。終わりも始まりもない。私が持っているのはあの時出来た核とそれに付随するものだけ。
何処からか優しい音が聞こえて来る。その音は私の中で柔らかく反響する。
そうだ彼処に行ってみよう。あの優しい音か響いている場所に。そこは私にとって終わりの地かそれとも始まりの場所か。いずれにせよ、これは私の初めての意志。向かおうあの場所へ。彼処に行けば私は私を知ることが出来るだろうか。
再び恐怖が私を包み込む。しかし今ではそれが何処か心地よい。




