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43.私…もしかしてヘタレ?

あらすじ

ポンコツ愛菜。

「と、言うことなんだ! 優也!」


「ということなんだ!とか言われてもな……大体、なんで俺にそれ言ったんだ」


「え、だって…私が涼のこと好きって知ってるの愛と優也くらいしかいないし」


「あそ…」


 優也はめんどくさそうに片肘を机について頬杖をつく。


 なにがということなのかを説明しておくと、愛菜のキスを誘うという作戦をどうすれば実行に移せるのか考えたところ、どっちかの家にどっちかが泊まればワンチャンあることね? という結論に達した。これならキスどころか『ずっぷし』までいける可能性すらある。ただ、作戦の準備はできたが心の準備まではまだだ。できるとできるかもしれないっていうのは別の言葉ってこと。


「で、どう思うよ?」


「いや、その度胸があるんだったら初めっからやれば良かったんじゃないかなと思うね」


「それは涼が悪い。私に言い寄ってこない涼が絶対悪い。あんなに私のこと意識してるくせに好きじゃないなんて言わせない」


 私が割りかし理不尽な怒りをここにいない涼にぶつけると、優也は呆れたように「はぁ」とため息をついた。


「じゃあハルから告ればいいじゃん……」


「そ、それは違うだろ!? なんていうか、愛されたい? っていうか…それに、もし振られても死んじゃうし……」


「……ハルも涼も変わんねえよ。んで? 家に誘えんの? そんなヘタレなハルちゃんが?」


 挑発するように口元を吊り上げてニヤリと笑う優也。やっぱり私はね、こいつにだけは負けたくないんだわ。


「誰がヘタレだって……? 見てなよ…涼をうちに誘うくらいわけないから…」


「お、そうか! じゃ頑張れ。俺は寝るから!」


 と言ってばたんと突っ伏して途端に寝始める優也。この講義とってんの私たち4人のうちで私と優也しかいないんだからやめてよそういうの………


 しばらく真面目に一人で講義を受けてみたが、次第に睡魔が襲ってきた。やっぱり話し相手がいないとこういうのは眠たくなる。


 優也に「おーい」と声をかけながら揺り動かしてもまったく起きてくれないので、私もそれに倣い不貞寝してやった。ど畜生って感じだ。


 次に目を覚ましたのはすっかり講義も終わって逆に優也に揺り起こされた時だった。いかにも「やれやれ」って顔をしていたのが腹立たしかった。寝てたのお前じゃん。なんで私が仕方ないやつみたいになってんのよ!




###




 じとーっ。


 ご飯をもぐもぐとする涼をジト目で見つめる。時間はお昼時になり、私達は違う講義を受けていた涼と合流して食堂へ訪れていた。


 さてさて、うちに誘うとは言ったがどう言ったものか。うちに誘う理由が全くない。いや、無いことはないんだけど、明確にできる口実がない。


「ん…ど、どうした、ハル」


「別に………」


 涼の隣で澄ました顔で優也がずるずるとうどんをすする。空気が読めないのか敢えて読まないのか。どちらにしてもタチが悪い。


 ひとまず優也を無視して自分の目的を完遂することを考える。練りに練った一言を発する。


「今日…さ、この後、ヒマ?」


 な、なんだこの聞き方…世の女子高生のほうがまだマシな聞き方をするぞ。これが練りに練ったとか自分マジ…?


「ああ…俺は別になにもないけど」


「じゃあ……さ、明日、土曜日は?」


「ん、いや、明日は俺も休みだ」


 今日この後なにもなくて明日も休み。てことは私の家でお泊りは可能と言える。ただ、ここで「ウチくる?」なんて言えたら苦労してないわけで。


「じゃ、じゃぁ……明日、デート、しよ」


―――ずずっ


 うどんをすする音が聞こえる。普通に耳障りなのでやめてほしい。てかこいつわざとやってんな。


「デート…? あ、おう…いいぞ」


 一瞬呆気に取られた顔をした涼だったが、恥ずかしそうな嬉しそうな顔をして笑いかけてくる。なんだ、涼も私とデートしたいのか…


 ち、違う。だから、そう、今日うちにとまらない?って、そう聞くんだ。よし、もう目の前じゃん。いけるいける。


「その、さ………今日ヒマならさ…? あの……」


「ん……?」


 ひぇ……こっちみてる……急かさないで……


「あ、あのっ…あの………今日も、送って……」



 むりでした♡ 馬鹿野郎言えるか!!!



「え、おう…言われなくても送るぞ? いつも送ってるだろ」


 ちっがうよ!! わかれよ!! こんなモジモジして今日の予定聞いてんだからわかれよ!! めんどくさい女だって!? やかましい!!


 おおーい、うどん口に含んで誤魔化してんのか知らないけどそこでニヤニヤしてる優也くん? わかってるかんね? あとで二人でお話しような?


「う……じゃあ、よろしく……」


 自分の情けなさに居た堪れなくなり思わず俯いてボソボソと涼にお願いする私。そんな自分を客観的に見て思う。



 わ、私…やっぱりヘタレなのかもしれない……

ハルも普通にヘタレですね。

まあそもそもハルが愛菜に告ったときもヘタレてたんで今更なんですけどね。

ヘタレカップルってことでいいかもしれません。

いいからはやくくっつけ( ˙꒳˙ )


感想などなどよろしくお願いします!

更新は遅めで申し訳ないのですが、絶対に完走させますので、よろしくお願いします!

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