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青の音  作者: n n舌
2/2

中編【吹奏楽側】

話が進まなくてすみません

その日は急いで帰る必要があって、青の音をもう一度聞くことはできなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


真優が急に入ってきたけど、何できたんだろう。急ぎの用じゃなかったみたいで、すぐに戻ったけどクラリネットになんかあったのかな?


「じゃあ、第二楽章やるよー。」

「「はい!」」


ハキハキとした返事が返ってくる。

3月の始まり。定演のために、1、2年生達に音楽室を貸してもらって3年の私たちは練習をしている。もう、このメンバーで演奏することはないと思うと、すごく寂しいがしょうがない。あとちょっとの時間を楽しもうと思う。


メトロノームに合わせて那奈がカウントをとる。

「1、2、3、4」


♪〜

._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._


久しぶりだからしょうがないのか、どこを吹いてるか迷子になった、ので曲が止まった……。


やばいね、これは。相当みんなの腕が落ちてるわ、


「礼奈、何で止めた!華も!」

「えーっと、ごめんなさい。」

「辻コごめん、ソロ前だったのに」

「大丈夫だよ。久しぶりなんだししょうがない」

「大丈夫じゃないよ!二楽章は3つある中でも一番簡単なんだよ?それで止まるって…」

「繰り返ししすぎて回数が分からなくなった。」

「普通数えるだろ!」

「グダグタ言ってないでもう一回やれば?」

「未央怖い」

「じゃあさ、続きからやりたい!」

「普通頭からじゃない?」

「どこからでもいいから早くやろーぜ」

「華、どこからやるの?」


あー。みんな話し出しちゃった。もう時間が少なくなってるし急がないと、


「よし、二楽章の頭からやるよ!」

「「「…はい!」」」


「1、2、3、4」

♪〜

_._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._._.


今度はしっかり通った。それに今まで感じたことがないくらい、すごく揃った感じがした。暗い雰囲気の曲だけど吹いてて楽しかった。


「なんかすごいすっきりしたね」

「それな」

「このまま、三楽章やろう」

「「「はい!!」」」


返事に覇気が出てきた。もうすぐ終わるなんて考えたくない。


私たちの音楽が止まらなければいいのになあ。


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