表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/101

91.

「は?」


 呆けた声が気に障ったのか、あるいは内容に苛立ちを覚えたのか、錦織の鋭利な眼光が咎める。


「…え?だってどう考えても”社会貢献部”なんてダサいだろ。慈善活動じゃあるまいし」


 俺は正直な言い分を答えた。言い終えた瞬間、ご令嬢の椅子が不自然にガタッと揺れ始める。


「ひぃ……!」


 思わず声が裏返る。こわいこわい!今時のお化け屋敷かよここは。黒髪が横顔を覆い隠しているせいで更にホラー。


 錦織は顔を上げると背筋を伸ばし、にこやかな表情で言った。


「社会貢献部。清潔で勤勉で良い響きでしょう」


 胸元から一枚の紙を取り出し、テーブルの上をスライドするような形で差し出される用紙。余程自信があるのか、肉筆で書かれている。ええ……目が笑っていないんですけど……。


 様子を見兼ねて、銀髪の美少年が挙手した。え!まさか助け舟を出してくれるの!いちるん!


「僕もその名称には賛成しかねる。何というか、少々安直では」


 瞳を伏せながら生真面目なトーンで言う壱琉。


 瞬間、紙がぐしゃりと握りつぶされた。おおおぃ!火に油を注ぐ気かー!貴様はぁー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ