表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/101

90.

 部室は全体的に細長く、真上から見ると長方形の形をしていた。実に教室二つ分の広さがある。後方には赤い絨毯の上にグランドピアノが鎮座し、中央には窓から廊下に伸びるモダンな会議テーブルと椅子、前方にはテレビやソファが置かれた豪奢なリビングルーム。


 昔の特別候補生が利用していただけあって、壁面に配されたクローゼットの中には目を覆い隠したくなるような”怪文章”と”生徒開放宣言!”なる応援旗のようなものまであって──


「改めて思うが……特別候補生って相当ヤベェな……」


 会議テーブル前に置かれている椅子に座りながら、俺は呻き声に似た感想を漏らした。


「貴方がそれを言いますか……」


 錦織は額に手をやって呆れている。


「僕も、並みの高校生と比べてズレている自覚はあるが君程ではないよ」


 壱琉は腕組みしながら言う。


「まあ、とにかく部室内は綺麗になった。協力感謝する」


 聞き得て錦織は小さく首肯し、壱琉は「汚れ仕事を……」なんて呟きながらそっぽを向く。


 相変わらずムカつくなコイツ……これは性根を叩きなおしてやらんといかん!


 俺はゴホンッとわざとらしい咳をする。


「……それでだ。早速、部の活動を開始したいと思う。だがその前に、部活の名前を決めたいと思いますー」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ