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4.
翌日。休日出勤。
休みの日に学校に行くほど、憂鬱な事はない。
昨日と変わらない通学路。鉛が足に付いているかのような重い足取り。環境の変化を挙げるとするなら、風が強くなってきているという事ぐらいだろうか。
俯きながら足元だけを見て歩いていると、やたら磨かれた光沢を放つ革靴と細い脚が視界に入った。
「おはよう。ちゃんと来てくれたんだね辰巳くん」
何も濁らない澄んだ声。壱琉だ。
「まあ…休日といっても暇だからな。何よりこの学校に入って初めての友達だから、無視するわけにはいかないよ」
笑顔で頷いたかと思うと、
「今日は多分、辰巳君にとって一番無駄じゃない日になるよ!なんせこれからテストを受けてもらうから」
え…?テスト…?
満面の笑みでこちらに返答を求める壱琉に俺は、
「おいおい…ちょっと待ってくれ。一体、何のテストだ?やるとしても勉強が出来ない俺がしたって…うおっ」
「いいからいいから♪」
壱琉は上機嫌で俺の背中を優しく押し、校舎に強制連行した。
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