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遡ること六ヶ月前の話である。
中学三年生の俺は、受験の事など目もくれず、受験間際まで帰宅してはゲームばかりしていた。
テスト期間になれば、多くの者は最低でもテスト二週間前から対策を講じるんだろうが、俺にはそんな"当たり前"の事が出来なかった。
焦りさえかき消してしまうテレビゲームというものは、空恐ろしい。毎度、謎の余裕が生まれては、長時間プレイしてしまう。結果として、見るも無惨な点数を毎度量産するのだ。頭では分かっている筈なのに、どうしても勉強する気にはなれなかった。
実体験がある人は、痛いほどこの話を理解できると思う。
ちなみに定期テスト史上最低点は、英語の八点である。当時の俺に、一体何が起きたのだろうか。(※実体験)
当然、成績は悪く、結果として、国内最底辺の高校に進学する羽目になった。それも推薦という枠組みを借りて。
俺は怠惰の何者でもなかった。
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