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突然の出会い

 朝です。朝日がテントの中まで入ってきました。

「うーんまぶしいなぁ~」

 まだ寝ていようかと思いましたが、背中のゴツゴツした感じが冒険を思い出させます。

「出発しなきゃ!」

 にゃーたろうは飛び起きてテントを片付けます。

 朝ごはんのキャベツを食べたら出発です。

 2日目の冒険の始まりです!


 しばらく歩いたにゃーたろうは山がかなり近づいてきている事に気が付きます。

「だいぶ歩いてきたなぁ。もうお家が見えないぞ」

 その時でした。

「おまえ、見ない顔だな」

 急に声がしました。にゃーたろうはおどろきます。何故なら誰かから話しかけられるのは生まれて初めてだったからです。

 辺りを見回しますが誰も居ません。気のせいだったのでしょうか。

「どこ見てるんだ。上だよ上~」

 言われた通り上を見てみると、真っ黒な生き物が居ました。お空に浮かんでいます。

 にゃーたろうはおどろきのあまり言葉が出ません。

「オレの言ってる事わからないのか~?」

 そうではありません。びっくりだったのです。

「キ、キミはだれ?」

 やっと声が出ました。しぼりだした小さな声です。

「それはオレが聞いてるんだが。まあいいや。オレはカラスのスカラって言うんだ。おまえの名前は?」

「ぼくはねこのにゃーたろう」

「ねこ? 初めて聞く生き物だな。どこから来たんだ?」

「草原の向こうだよ!」

 にゃーたろうはお家の方を指さします。

「ふーん。それで何しに来たんだ?」

「仲間を探しに冒険してるんだ!」

「それはご苦労な事だな。まあ頑張れよ~」

 そう言うとカラスのスカラは山の方へ飛んで行ってしまいました。

「今のは一体なんだったんだろう?」

 初めて会う他の生き物に、にゃーたろうはびっくりしつつも、何だか楽しかった気持ちだけが残りました。

 全く知らない真っ黒なカラスとかいう生き物と会うのでも楽しかったのです。これが同じねこ同士ならもっと楽しいかもしれません。

 にゃーたろうの期待は大きくふくらむのでした。

「と、とにかく冒険を続けよう!」

 にゃーたろうは先程までと同じように山へと再び歩き出しました。

 けれど、どこかカラスのスカラを追いかけるように進むのでした。

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