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空想科学詩シリーズ

反重力少女

作者: aka

昔は箒に乗れるのは画面の中だけだったらしい

箒と言えば魔法使い

箒と言えば見習い魔女

箒を使ってスポーツしたり

箒を使って宅配したり

とにかく箒に乗れるのは画面の中だけだった


それが今じゃあどうだろう?

空を見上げれば箒や絨毯がたくさん浮いている

それは奇跡? それとも手品?

いいやどちらも全然違う

今となっては当たり前

当たり前すぎて失念しそう

一昔前の科学は息を潜め

今の科学が現れた


私の住むこの街は

昔は地上にあったそうで

無計画に空に浮かばせたから

ごちゃごちゃとした街になった

だから小回りの効く発明を求めて

科学者達は画面のなかに目を向けた


そうだ、箒に乗れば良いじゃないか!!


それから今に至るまで

改良に改良を重ねた箒達が空を駆る

雲の向こうまではいけないし

反重力場の及ぶ範囲は広くは無いけれど

私は相棒と共にこの街のなかを駆け巡るのが好きだ


無計画に浮かんだ街の建物は

適度に入り組みまるで迷路

ほとんど動くことはないけれど

たまに風に吹かれて位置が変わるから

何回飛んでも同じ景色は何度もみれない

だから私は楽しいんだ

だから私は幸せなんだ

風と共にスピードに溶けるのもよし

ゆっくり雲のようになるのもよし

色々な方法で私は空中飛行を楽しむのだ


だから今日も学校帰りに道草をくおう

今日はどんな景色が見えるかな

まだ見ぬ景色に思いを馳せて

私は箒にまたがった


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― 新着の感想 ―
[良い点] 初めは魔法のお話かと思いましたが、科学でしたか。 面白い世界観で、印象に残りました。 [一言] 主人公さんが箒で飛ぶ姿を想像すると、何とも気持ち良さそうで羨ましいです。 こういった雰囲気の…
[良い点] 少し前に『HIGH and MIGHTY COLOR』というアーティストグループにハマっていたモノのすっかりその事を忘れていたのですが、この作品を目にした瞬間にふと思い出し、私も箒に乗って…
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