第六話「作戦会議」
冒険者ギルドを出た俺達はとりあえずこれからの行動についての作戦を立てる事にした。
「やっぱり知能度で点数を稼ぐしかないか」
「貴方のステータスを考えればそれが一番賢明ですね」
「となれば早速原住民達に偉大な現代知識を教示してやるとしよう!」
というわけで、俺達は現代知識無双で点数を稼ぐ為にも目の前あった酒場へと立ち寄った。
「よぉ大将!とりあえずビール2つ!」
「おうちょっと待っててくれや!」
「この酒場では一体何を布教するつもりなんですか?」
「ふっふっふ...ティナよ周りをよく見てみろ」
そう言われオルティナは周りを見渡した。
そこそこに繁盛はしているらしく床に座り込み酒の飲み比べをしている者やテーブルに地図を広げ作戦会議をしている者、酒場の大将と立ち話をしている者もいた。
「特におかしい所は無いように見えますが...」
「ならばティナよそこの老人を見てみろ。」
俺の指差す方向にはぼろぼろの衣服を纏った老人が大将と立ち話をしていた。
「小汚い老人がいますね。かなりひ弱そうです。」
「確かに、何か寄り掛かれるものでもあれば楽だろうに。」
「寄り掛かれるもの...あっ!」
ここでオルティナは気づいた。この酒場には椅子が無いのだ。
皆が立つか床に座るかして酒を飲んでいるのだ。
「ようやく気づいたようだな。よし、ここは俺の現代知識を披露してやるとしよう!」
俺は自信満々に酒場の大将に話しかけた。
今思えば店はちゃんと選ぶべきだったのだろう。