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第四話「四話目なのにストーリーがまったく進まない」

「なぁティナ。」

「ティナとは....もしかして私のことでしょうか?」

「いや、他に誰がいるんだよ。」

俺がそう言うと、ティナは大きなため息をついた。

「....仮にも私は神様ですよ。少しは敬うべきだとは思わないのですか?」

「す、すいません。じゃあ新檀黎斗と呼ばせて頂きます。」

「ホウジョウエムゥ!ってその神ではありません!」

「じゃあ、ティナ様って呼べばいいんですか?」

「それでよろしい。」

そう言うと、彼女の表情は再び明るくなった。

こいつなろう小説のヒロインの癖に無駄に面倒臭いな.....


そして俺達は異世界転生モノの流れ的に冒険者ギルドに登録するため、街へ向かった。

「そういえば、俺のステータスはどうなってるんだ?」

ティナの表情が一気に暗くなった。

「ええと.....そんなに酷いの?」

ティナは無言でiPadモドキを差し出した。(後から聞いたが、このiPadモドキはgPadと言うらしい。)

それには俺のステータスが書いてあった。



 名前  :奄美佑樹

 職業  :カス

ステータス:技能度 なろう主人公失格

      知能度 Fランク大学ならギリギリ受かるレベル

      魅力度 何故こんなやつに魅力があると思ったのか


最早ステータスと呼んでいいのかすらわからない。

「はあ!?何だよコレ!?何だよ職業カスって!?なろう主人公失格とかやかましいわ!というかステータスなら数字で表せよ数字で!」

「本当はちゃんとした数字が出るんですけどね。」

「じゃあコレ絶対ぶっ壊れてるだろ!修理に出せよ!」

と、ここで俺は一つの事実に気づいた。

そういえばここ、街中だったわ。

そう、俺は街のど真ん中で叫び散らしていたのだ。

端から見れば気が狂ったとしか思えない。

俺も街中でこんなやつに出会ったら無言で立ち去るだろう。

「も、申し訳ございませんでした....」

そそくさとその場を後にする俺達。人々の視線が痛い。

「貴方のおかげで私まで恥をかいたじゃないですか!」

「うるせえ!文句はあのガラクタに言え!」

ギルドに着くまでずっとこのような口論が続いていたため、周りからすれば相当な迷惑だっただろう。

「やっとギルドか....さっさと登録して帰ろう。」

「ですね.....」

扉を開けると、そこにはかなりの数の冒険者が居た。だがその中に一人一際異色を放つ男がいた。

赤いジャージにジーンズという、ファンタジーの世界にあるまじき格好の男だ。

「ティナ様アイツは誰何だ?」

「あれは.....転生者ですね。」

「て、転生者!?転生者は俺だけのハズじゃ!?」

「別に貴方一人とは言ってませんよ。」

「そもそもこのテストは複数の転生者が点数もといステータスを競い合うものですから。」

「マジかよ......」

色々な事が連続して起こったので、俺の脳はもうパンク寸前だった。

「さあ、さっさと登録しちゃいましょう。敵と同じ場所に居ては危険です。」

「そ、そうだな。」

俺達は冒険者登録用のカウンターへ向かった。


「はい、これで登録完了です。」

「これで冒険者か......」

今思ったけどこの人達俺の服装に疑問とか抱かないのかな?

しかもなぜか日本語が通じるし。

「これからは民衆の為に低い賃金で馬車馬のように働いて下さいね。」

「えぇ....」

「登録も完了したので帰りますか。」

「えっ、あ、うん.....」

登録が完了し、ギルドを出ようとしたとき、後ろで歓声が上がった

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