告白2
「みんな……?」
なぜみんながここにいる?遠い親戚や村長までもいる。俺の誕生日を祝ってくれるのか?いや、どう見ても楽しい雰囲気ではない。薄暗くてよく見えないが、笑顔ではなかった。
「座りなさい」
父さんに誘導されて、みんなの前に向き合って座った。何が始まるのだろうか。
「よく聞きなさい、ヴァファイア」
母さんが、俺にそう言った。父さんは、みんなの一番前に、俺の目の前にドカッと座った。
「お前はもう16だ」
父さんが急に話し始めた。
「あ、うんそうだよ」
まだ、話の意図は分からない。そりゃあ、今日で16だ、みんな知っている。
「急過ぎて驚くかもしれないしが、よく聞け」
「何?」
さっきからなんだ、よく聞けって何度も言われている気がする。さすがにうっとおしい。
「もう、知っているかもしれないが、お前は……」
何を知っているかもしれないがなの?何も分からないけど。父さんも言いづらいのか、なかなか言おうとしない。だんだん、父さんの隣に座っている、短気な兄さんがイラつき始めた。兄さんが怒ると色々と面倒だ。
「さっさと言えよ、親父」
兄さんが怖い声で父さんに言った。
「黙りなさい、アルフォアーノ」
母さんが兄さんに言った。
「さっさと言わねえと終わんねえだろ。明日になっちまうよ。」
「兄さん、そんな言い方……」
さすがにこのままだとやばいので、俺が止めに入った。
「うるせえよ。もう俺がいっちまうか?」
「やめろ、アルフォアーノ」
父さんの言葉も気にせず、兄さんはまた話し始めた。
「ヴァファイア」
「何?」
兄さんが俺を睨んだ。いつになく怖い。
「お前は、俺らの家の子供じゃない」
「…………………は?」
兄さんが何を言っているのか分からなかった。