表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

なぜ

「なぜアルフォアーノが……?」

みんなが思った。なぜ、アルフォアーノが倒れている?なぜ、アルフォアーノが死んでいる?なぜ、アレンを殺した?なぜ、アルフォアーノが貴族達の仲間なのだ?

「なぜ……」

どたどたっ

他のアレンの一族が来た。

「早く隠れろ!来るぞ!」

皆、この言葉で我にかえった。そして焦りだした。

「子供たちは、地下へ!大人たちは行くぞ!」

誰かが言った。俺も……

「ヴァファイア、お前は、隠れろ。早く地下に行け」

父さんが言った。

「…ヤダ」

「わがままを言うな。早く行け」

これ以上、反抗する気力がなかった。兄さん…アレン…

「ヴァファイア、行くよ」

姉のマリアが、腕を掴んだ。俺は体に力が入らず、一人では歩けない状態だった。

「地下の内側から鍵をかけなさい。誰がノックしても絶対開けてはダメよ。事がおさまるまで静かにしていなさい。絶対物音をたてちゃダメよ。わかった?」

母さんは、俺と姉さんに言った。

「わかったわ、お母さん」

姉さんは静かな声で答えた。

「ヴァファイア、しっかりしなさい。この事は私たちでケリをつけます。マリアの言うことしっかり守って生き延びてちょうだい。わかった?」

「……………」

生き延びてちょうだいって、死ぬ気あるの?俺は下を向いたまま、なにも答えなかった。

「…もう…」

母さんは俺と姉さんを抱き締めた。

「大丈夫。すぐ戻るわ」

母さんは、そう言って、家を出ていった。姉さんは、泣くのを我慢している。

「行くよ、ヴァファイア。」

そう言った姉さんの声は震えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ