天下統一
戦争をしている国があった。
1つの大陸に4つの勢力。
北の王は言う。
「天下統一とは、力をもって民を制す事。」
民は恐れ、声を出せないでいた。
南の王が言う。
「天下統一とは、和をもって民を治める事。」
綺麗事を言う王に賛同する民などいなかった。
西の王が言う。
「天下統一とは、徳をもって民に慕われる事。」
戦争をしている王に民が慕えるわけもなかった。
東の王が言う。
「天下統一とは、義をもって民を救うこと。」
戦争に義を見出だせないでいる民は、王に従えるはずもなかった。
民の少年は言う。
「天下統一とは、横暴で人の犠牲をかえりみない、無知な王のやる事。」
少年の言葉に民は歓喜の声に溢れかえった。
それを聞いた王達は戦争をやめた。