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序章
――すべての命には、見えない砂時計がある。
その砂は静かに流れ、やがて底を尽きる。
だが、もしも――
その砂を奪うことができたなら?
あるいは、与えることができたなら?
時間を喰らう者と、与える者。
二つの砂時計が交わるとき、
世界の針は狂い始める。
登場人物紹介
■ 天城レイ
平凡な高校生。
病弱な妹を救いたいと願った瞬間、右手に“黒い砂時計”の刻印が現れる。
彼の願いは、やがて運命そのものを変えていく。
■ 白鷺ミナト
レイのクラスメイト。
静かな笑みの奥に哀しみを秘めた少女。
左手に“白い砂時計”を持ち、レイと対を成す存在。
■ 葵=クライン
クロノス医療財団の医師であり、時間を操る者たちを監視する組織の幹部。
冷たい理性と鋭い眼差しを持ち、すべてを「秩序」と「計算」で語る。
■ ナギ=ファロウ
時間を巻き戻す能力を持つ青年。
軽口を叩きながらも観察眼は鋭く、レイの“力の本質”を見抜いていく。
■ 天城凜
レイの妹。
病に伏せる少女であり、兄のすべての原動力。
その微笑みが、レイを“人間”として繋ぎとめている。
■ イリス・クロウ
黒いドレスの少女。
彼女の瞳には「すべての時間」が映っている。
その名を知る者は少なく、ただ“最初の時喰い”と呼ばれている。
「奪う者と、与える者――
世界の針が止まるのは、いつだろう。」




