春の頃の恋は、まだ
──カシャッ──
まばゆい視線とフラッシュを焚きつける彼女──科木 春は来週に華々しい結婚式を控えながら、今日も鮮やかな衣装たちに包まれ、またひとつ雑誌の表紙を飾っていった。
春には、忘れられない人がいる。
青のときに出会ったその人は、今でも彼女の心に淡く光を灯し続ける。
それでも、春は結婚する。
自分が自分ではないと、そう知っているから──。
彼女の忘れられない彼女。今も胸の中にあるその光。
トップモデルの彼女が胸に秘めた想いとは。
儚く咲き続ける白い花の物語──それはまだ、春の頃のお話。
***掲載中「この恋が、終わらない」と対になるお話になっています。そちらを先に読むと良いかもしれません。***
零合百合文芸コンテスト中間選考通過作品となります。
まばゆい視線とフラッシュを焚きつける彼女──科木 春は来週に華々しい結婚式を控えながら、今日も鮮やかな衣装たちに包まれ、またひとつ雑誌の表紙を飾っていった。
春には、忘れられない人がいる。
青のときに出会ったその人は、今でも彼女の心に淡く光を灯し続ける。
それでも、春は結婚する。
自分が自分ではないと、そう知っているから──。
彼女の忘れられない彼女。今も胸の中にあるその光。
トップモデルの彼女が胸に秘めた想いとは。
儚く咲き続ける白い花の物語──それはまだ、春の頃のお話。
***掲載中「この恋が、終わらない」と対になるお話になっています。そちらを先に読むと良いかもしれません。***
零合百合文芸コンテスト中間選考通過作品となります。