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第五十三話 裏切り?

「そろそろ時間みたいです……」

 ルルがそう言って手首にあった腕時計を確認しながらそう呟いた。

「おい!どこに行くんだよ!」

 それを見てアスは叫ぶものの、ルルは無言で後ろを向く。

 ネメアは、ただそれを見つめるだけだった。

「関係のないこと、、です、ごめんなさい!」

 そう言い残し、ルルは去っていく。


 ――――――――――――――――――――――


「撤退だ!皆の衆!」

 慎一郎がそう声を上げると、どこからか盗賊のような奴らが黒煙から出てきては、去っていく。

「少しだったが、実力はわかった、、先輩……また会おうぜ、」

 慎一郎は刀を鞘に納め、振り向きざまに俺を見つめる去っていく。

「なんなんだ、あいつ?」

 そう疑問に思っていると、、

「………お兄ちゃん!」

「え、、なにこれ」

 《いいじゃないか、お兄ちゃん?

 付き合ってやれよ、》

 少女、俺の心臓を移植され助かったこの少女が俺の腕にしがみつく。ヴルドまでネタにしている。嫌だ、

 お前な、小馬鹿にしてるのバレバレだぞ?

 《いいや、大馬鹿だ。》

 もっと失礼だな。

「主人!」

 そう呼ぶ声がした、アテナだった。

「アテナ、どうだった?イバラも、、

 あ、他の配下の人?」

 アテナとイバラのその後ろには見知らぬ、、、いやネメアの配下だろう。最初あたりで見かけた人たちだ。

「それが、黒煙には誰もいなくて、、でも建物が崩れてた、!」

「瓦礫の下敷きになってる人、救助はしたけど……」

 なるほど、戦力を分散させる為の囮的な要素、

 あくまで慎一郎の狙いは俺と、、、他のアスと魔王の力の確認?

 それに、、

「お兄ちゃん!」

 この子どうしよう、、

「お兄ちゃん!?

 この人は、あたしのだぞ!」

 アテナが張り合うようにそう告げる。

「お兄ちゃんは、お兄ちゃんだよ!?」

 アテナの負けである。少女は正論を突きつける。

 そんな事はいい。

 一先ず、俺達は、ネメアの城へと向かう。


「………何も、、守れなかった、」

 ネメアはバルコニーの地面に座り込み俯いたまま答えない。

 その様子を、なす事もなくアスはただ見つめていた。

 俺がきた事でアスは安心したのかすぐに俺に駆け寄る。

「気まずかった、」

 小声でそう言ってくる。

 いや、だよね。

「ネメア様……」

 大柄な男、バルクはゆっくりとネメアの元に駆け寄る。

 それを見て、もう一人の配下の女性、セレンも駆け寄った。

「……すまなかったネメア、俺のせいだ。

 俺がここにきたのが間違いだった。」

 今の俺にはそう謝ることしか出来なかった。

 事態が飲み込まない、あまりに色々起きすぎている。

 ひとまず配下達と話して、この女の子についても……

 俺がそう頭の中を巡らせていると、ネメアは俺の肩をポンっと叩く。

「いや、これでおあいこだ。

 オレさまはお前の顔に1発いれようとした、お前はここにきて災害をもたらした。な?おあいこ!」

 さっきまで悲しんでいたのが嘘のように、ネメアはこちらを笑顔で見つめている。

 おあいこなわけが無い、こんな顔もできるわけがない。

 俺に心配させない為だ。

 慎一郎……殺す。

 その味方達も、、だ。

 俺が、そう思っているとアテナやイバラ、ネメア側の配下二人まで何やら顔を引きずり足を後ろに運ぶ。

「ヴェノム、出てるよ、」

 アスがそう言って俺を睨む。

 どうやら、魔力が出てきていたようだ、びびらせてしまった。

「……ごめん!」

 すぐに俺は魔力を正常値に戻す。

(これが、魔王かよ、、)

 バルクはそう今までで一番恐怖した。

「ネメア、俺の責任でもある。

 協力させて欲しい。やるだろ?復讐、」

 俺がそう言ってネメアを見つめると、ネメアは街の方を見る。

「何人か死んだな、、建物もボロボロだ。

 それにオレさま達は魔王だぜ?やるだろ、復讐……」

 ネメアと俺は手を組んだ。

 慎一郎を倒す。

 今のうちに倒さないと、厄介だ。

 俺の命を狙っている。


 俺達はひとまず城に戻った。

「ここがお兄ちゃんの城!?広い!」

 少女がはしゃぐ。

 少女と言っても、中学生ぐらいだ。

 名前は花村雫。というらしい、

「おや?誰ですか?」

 サマエルがそう気づき、声をかける。

「雫!妹だよ!ライトの!!」

 天使から、この子も転移させられたのか、そして俺のを倒す事も頼まれた。名前は知ってるのか、、

 という事は、雫も能力あるのかな、

「え!?パパに妹……じゃ、叔母だね!」

 エルがニコニコでそう呟く。

 雫はショックで石化したように止まる。

「おっ、……いや、まだ十代!!」

「それに血の繋がりないだろ?

 勝手に妹にするな。」

 俺はそう言ってひとまず全員を会議室に集めた。


「なるほど、そんな事があったのですね、」

 サマエルは顎に手を当て冷静だ。

 ロバートは、、、

「………」

 寝ている。舐めんなよ、

 と、その時

 あることに気づいたのか、アヌビスが呟く。

「なんで、、分かったんだろうね、慎一郎が魔王ネメアの城にいること………しかも、主人様の剣技も技もバレてた、戦力の配置も含めて、わざわざ盗賊をいたのに欺いた、戦わず、技とかバレてたの天使の仕業だとしてと、天使は戦闘が得意だよ。

 そこまで詳細に分かっているなら、誰かにやらせるんじゃなくて、自分達でやった方が早いはず、、そんなに焦って転移者、転生者を増やすなら……」

 ごもっとも、、あれ、ってことは

「そこまで詳細な情報がわかるのは、一緒に暮らしてる俺たちだけ……」

 シドウが冷静に俺が言いたい、いや配下達が言いたいことをまとめてくれた。

 要するに、

「この中に裏切り者がいるって事?」

 俺が半信半疑、信じたくないがそう確認したら、皆が頷く。

「なるほど、、」

 《厄介なことになったな、》

 ほんとにそうだよ、、裏切りか……


 ――――――――――――――――――――――


「今頃先輩は怯えてるのかな、、

 それとも半信半疑疑い合いが始まってる頃だろう。」

 遠く離れたどこかの古い屋敷、慎一郎は酒を注ぎながら部下達と楽しく酒を飲んでいる。

「狂え、、狂え散らかせ……仲間割れをしろ、それが狙いだ。」

 慎一郎は、ゆっくりと微笑んだ。邪悪な笑みが、部下達も恐怖させる。

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