第9話洞窟(探索1)
洞窟の中は煌めいていた。
前来た時と同じ景色である。
カルロたちもこれには驚きだ。
そう今僕たちは洞窟の中にいる。
入り口から徒歩半刻(1時間)ほどの距離だ。
当然僕の同行者はカルロたち突風のメンバーたちだ。
今、僕たちがいるところには魔鉱結晶、通称魔鉱晶の鉱脈がある。
この鉱脈は僕の秘密の場所だ。
この洞窟自体は知られてはいるが、町の人だけだし、強い魔物が出るので町の人も近寄らない。
僕はここに一度来たことがあるが、この洞窟の奥に巣食うゴブリンの上位種、ゴブリンスマートに追い払われてしまった。
ゴブリンと聞いて、あまりよくない印象を受ける人も多いと思うが…例えば卑猥とか野蛮とか
ゴブリンスマートたちは賢い。
精密な道具を使い、強い武器を作る。
たとえばクロスボウや鉄の剣を作ったりしている。
多分、人とも会話できるだろう。
だが彼らはこの場所が人に見つかることで自分たちが狩られることも分かっていた。
だから僕をあえて助け、逃したのだろう。
彼らだったら僕を殺すのはいとも簡単だろうからな…
ちなみに僕がかかったのは落とし穴。
骨折はしないように出来ているが、打撲はするし、なかなか精巧な作りをしていた。
正直今でも怖い。
だからこそ今日はカルロたちを連れてきた。
魔鉱晶やその他の鉱物例えば銅はこの洞窟でたくさん手に入る。
僕にはお金がない。
僕の夢は発明家だ。
発明には物資が必要。
だからこそ、この洞窟に来ないわけにはいかない。
だが別に僕もこの洞窟のゴブリンスマートたちを殺したくはない。
彼はこの洞窟で自給自足していて町を襲ったことはないし、彼は人の言葉が喋れる。
さらに僕の命を見逃した。
どうして僕が殺せると言うのだろうか?
僕はこれでもそういうところは大事だと思う。
だからカルロたちにもなるべく殺さないように言ってある。
ゴブリンスマートたちと余計な争いが起きないといいな。
ちなみにカルロたちは本当にこの洞窟に来ていい実力なのかはすでに確認済みだ。
まあとにかくそれ今のところは順調である。
考えながら魔鉱晶は十分な量採取したので奥に進もうと思う。
今日の冒険はまだまだ続く。
読んで頂きありがとうございます。
結局12時を超えてしまいました。すいません。
明日は夜9時に投稿します。
もしかしたら2話投稿かもしれません(不確定要素)
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