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第45話剣術大会本戦 第11試合 キトvsソウ


アリアの1回戦目、第9試合を見終わり、さらに1試合待つと

ついに僕の2回戦目が巡ってくる。


「キト」

「はい」

名前を呼ばれたから礼をしてステージに上がる。

そして早速対戦相手について考え始める。


今回の相手の名はソウ、アリアによると僕のと同じサイズの直剣使いである。


つい、うっかり(寝ていて)見逃した第3試合では、対戦相手のトレスを数合で打ちまかし勝利を収めたらしく、実力の持ち主であることは間違いない…。


「ソウ」

「はい」

ソウもステージに上がった。

見てみる。


また見た目的には怪力だったり、非力だったりするように見えないから、戦闘スタイルは剣で打ち、受け合いながら隙を見つけて相手を斬る、つまり僕たち同様のスタイルだろう。でも剣をはね飛ばしたことから確信はしてはいけない…。


審判が叫んだ。

「試合始めっ」

試合が始まった。


その途端一瞬で脳内を単純化して、戦闘に集中する。


「ガキンッ」

まず試合開始と同時に剣がぶつかる。

今回は睨み合いをせず、すぐに斬りかかった。

左横薙ぎ一閃。

ソラは剣を縦にして防ぐ。


2人とも剣に力を込めて、相手を弾き飛ばせんとするが、

「キンッ」

お互いの剣が弾かれ少し後退する。


再度の攻撃、弾かれた剣を即座に右上に持ってきて相手右腹を狙って斬りつける、そのまま肘を左に動かし横薙ぎ…1撃目は掠りはしたが、2撃目は当たらず、そして勢いに乗り後ろに後退した。


ソラはすでに後ろに下がっているためそれを逃さない、今度はソラが前に飛び出し追撃、垂直斬り。

しかし

(くそっ、)

キトも剣を縦にして再度の鍔迫り合い。

今度はキトが押されそうだが、勢いでどんどん後ろ跳んだキトは傷を負わずに済む。

しかしそこにソラの追撃が来る。


「カンッ」

まずは勢いを乗せた突き、キトは弾こうとするが弾けない。

剣が重い。


(なぜだ?)


仕方なく後ろに左に跳び、剣で半身になったソラを狙う。

それに対し、

「キュッ」

ソラは勢いを急激に殺し、前方に突きを放って剣を前に出した。


(今だっ!)


キトは狙う、ソラの胸を。


しかしそれは当たらない。

「カーンッ」

それはソラの剣によって弾かれた。

落とさないように痺れた手で剣を掴みながらどうにか勢いから耐える。


(追撃が、来るっ!)


ソラの剣が空中で方向を変え、横一閃、キトの腹を右から左まで斬り裂いたかのように思えた…。


キトは間一髪で剣を避けた。

ほんのちょっとの差である。


剣が空気をどかしながら目の前を過ぎる。


(今だっ!)

キトは再度思う。

しかし剣も動かず、体も動かない。

衝撃が未だに体に響いている。


ソラを見てみても彼もしばらく動けなそうである。

無理やり動かした剣は重く、地面に突き刺さりソラ自身も剣に空に投げ出され、剣の衝撃を受けたが為に動けない。


しばらく沈黙の時間が続いた。


「•••••••••••••••••••••••••••」


相当の時間が経った。

試合が2つほど終わってしまうくらいの時間だ。


そして遂に1人が立ち上がった。

立ち上がったのはキト。

キトの勝利が決まったと思いきや、もう1人も立つ。

ソラも立った。 


2人ともが剣を向ける。

剣戟が始まった。


まずキトが横薙ぎを放つ。

ソラがそれを右に避け、右胸から左腰下への斬り下げ。

キトは剣を体を半身にして避け、両手で突きを入れる。

ソラは剣で弾くが弾ききれず、軌道の逸れ剣が向かない右側に跳ぶ…。


剣戟は長く続いた、しかしあるときその均衡は崩れる。


キトが今試合何度目になるかわからない右上からの斜め斬り下げを放つ。


当然ソラに受けられると思うが、しかしその剣を受けるものはなかった。


その剣は空気を斬り裂きそのままソラの左胸から右腰下までを綺麗に斬り裂く、大量の血しぶきが上がる。


(どうしたんだ?!)

キトは驚きのまま剣を構え直す。

もう1度斬りかかる前に審判が叫ぶ。


「ソラ、意識不明。キトの勝ち」

キトが勝利した。


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