第41話剣術大会本戦 ルール説明
遅くてすいません、いろいろハプニングが起こりました。
あとまだ戦い始まりません、多分明日はトーナメント表を見た後戦うはずです。
トーナメント表どうなるでしょうか?
「•••では、諸君、全力を尽くすように。」
「エリトル伯爵閣下、ありがとうございました。
それでは大会のルール説明と諸注意をさせていただきます。」
エリトル伯、このアストレア王国平民第三学校に多額の投資をしたエリトル子爵家一代目のひ孫に当たる存在、エリトル伯爵家の二代目の男だ。
そもそもエリトル子爵家は「戦争の50年」に手柄を挙げて興隆した商人一族で、当時はまだ小国だったアストレア王国の一年の国家予算並みの財力を誇っていたとも言われる。
一代目はその莫大な富を国や都市、そして新興の技術に投資し、エリトル州エリトル領を下賜された。
ちなみに僕の実家があるロントやここ州都セルトアはすべてエリトル州の中なので、ちょうど領主様と呼べる人だ。
そして三代目にはその貢献から次席伯爵家まで格上げ、以降さらに財を増やし、それをまた投資して今はその男の息子が当主になっている。
エリトル伯爵自体は商人出の一族の為どの当主も穏やかな性格の持ち主だ。当然現当主もそれに漏れず穏やかな性格であった。
そしてその当主が先ほど剣術大会開会式の激励をして、大会のルール説明と諸注意が始まった。
長々しい説明なので、僕が省略して説明しよう。
まず出場者。
当然剣術大会も学年全員、全校生が出られるわけではない。
それぞれ各学年20人、各クラス2名ずつだ。
各クラス、予選と言える選抜(トーナメント式だ)を講義内で行い、そこで勝ち残った2人が出場できる。
これは結構公平らしく、僕みたいな決して身分の高くない平民でも、勝ち残れる。
そして試合だ。
これは各クラス勝ち残った2人を学年総勢10クラス、全20人で第三学年から選抜戦同様、トーナメント形式で戦う。
勝ち残った1人が優勝、決勝では負けたが、2番目の人が準優勝としてそれぞれ学年優勝賞と準優勝賞そして加えてそれぞれ褒賞が貰える。
勝ち負けは基本相手が降参するか審判に戦闘不能と判断されるかの2つで決まる。試合場所が広い為場外とかな無い。
さらに基本適用されることは無いと思うが、試合中の行為が危険行為とみなされた場合、また試合相手以外への危害行為、試合中以外での危害行為も反則負け、退場になる。
前者は死者が出ることを防ぐための配慮だ。
後者は10年くらい前の剣術大会での出場者、エリトル伯殺害事件から由来しているらしい。表面的にはエリトル伯、またこのアストレア王国平民第三学校の面目潰しのため大事にはされずに隠蔽されたが、その後ルールがあからさまに変更されたために生徒たちでは今でも語り継がれている。
僕が知っているのもこの為だ。
あと貴族社会では当然ことだが、その後暗殺を図った生徒は尋問にかけられ、その生徒は元(エリトル家が伯爵に格上げられたため)ライバル貴族だったシルカ子爵家から放たれた刺客だと分かったのち、暗殺者とシルカ子爵家一族は極刑に処されたらしい。
ちなみにこれはトーナメント形式だが、第一回戦は配慮されており、同クラスの人間と当たることはない。
これは最初からアリアと潰し合うことはなさそうで安心する。まあ普通に戦ったらほぼ確実で僕が負けるから、潰し合いにはならなそうだが…すぐには当たらないことを願うまでだ。
さらに褒賞はつかないが、名誉賞として学校賞があり、これは第六学年試合後、小休憩を取ったのち、同じくトーナメント形式で行われる。
各学年、優勝と準優勝者が出場し、最後に勝ち残った1人が貰える賞だ。
個人的にはここまで勝ち残れはしないだろうけど、四学年総勢1200人の頂点の座と考えると褒賞無しでも貰ってみたい賞だ。
剣術大会のルールはこれくらいだ。
そして諸注意だけど、これは参加者、観戦者のマナーについての話だ。野次馬とか応援とかそのような話である。
一旦これはいいだろう。
そんなわけでルール説明•諸注意も終わっていよいよトーナメント表の発表だ。
アリアと早々に当たらないことを願うしか無い。
どうだ?




