表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/62

第36話普段

昨日は投稿できませんでした。

すいません。

もしかしたら明日と明後日は投稿できないかもしれません。

そのときはご了承ください。

交流会が終わり、普段の日常、普段の授業。

いや、正確には()()()()の普段の日常ではなかった。

学校で、ほぼ孤独だった僕に話しかけてくる(絡んでくる)人が現れたからだった。

今日も彼女の鍛錬に付き合わされた。


「こっち、ですか?」

剣を自分の左側で上に来るように斜めにして受け身を取る。

相手の右腹から左胸の切り上げを防ぐためだ。

「いいえ、こっちよ」

と思ったら切り上げる直前に方向転換、そのまま勢いで腹を横薙ぎに1閃しようとする。

「うぅ、はいっ」

ギリギリで剣を縦にして両手で受けて、今度は僕が、手首を捻って突きを入れる。

「おそいわ、はい」

少女は突きを容易にかわし、今度は彼女の右斜め上から左腹に切り下げようとする。

「くっ、せいっ」

慌てて、剣で受け、反撃。

「ふっ」

すぐに弾かれる。

「剣筋が弱いわ。

キト、もっと来なさいよ」

少女が剣速と力にさらに拍車をかけ、また横薙ぎ1閃。

「ちょっと、待って…あっ。」

受けようとした僕の剣の腹が彼女の剣に当たって弾かれ、飛ばされる。

そのまま僕は木剣を喉に突き立てられた。

「私の勝ちよ。

これで…30戦30勝0敗ね。

あなた剣の筋はいいけどまだまだよ。」

「いや、アリアが強すぎるんですよ。」

「そうかしら、でもまだまだよ」

「そうですかねー?」


彼女の名前はアリア、そうあのアリアである。

僕を講堂まで引きずって、名前を忘れた時はいきなりとても威圧的になって、僕以外に唯一サァジに質問しに行った女性だ。


アリアは今まで話したことなどほとんどなかったが、自然に(というか半強制的に)毎日剣の打ち合いをするようになった。


あとアリアは交流会の時もしっかり見ていなかったが、よく見てみると結構かわいい。


身長は僕より少し高く、スタイルはいい。

顔はかわいいけど、つんとしていると表現したらいいだろうか。

そして顔から伸びる純金とも言える髪は彼女の腰程度まであった。


という感じである。


さらに服も見てみると彼女が着ているものはかなり上質なものということがすぐにわかり、それだけでも彼女が平民の中でもかなりの上位層生まれだとわかった。


しかも服をよく見ると家紋らしきものも見えた。

家紋持ちの平民というと州都セルトアの3大商人が末端といわれているくらいとも聞くから、末端だとしても相当な家系の生まれなのだろう。

詳しく見ればどこの家系か分かりそうだけど、家紋を詳しく見ようとするとアリアが嫌がっているように感じたからやめた。



そんな彼女が自分に絡んでくる。

なぜ?とも思ったが、彼女に絡まれていると何となく理由がわかった。


1つ目は彼女は友達がいない、つまり他の生徒と噛み合わないからだ。

実際彼女は他の生徒、特に他の女子と話すことを見たことがない。


彼女はとても攻撃的と言うか暴れん坊な性格だ。

たとえば、彼女はカッとなるとすぐ手が出てしまうし、我慢というか大人の対応が出来ない。


それでは確かに他の生徒と過ごすのは難しいだろう。



そして2つ目は彼女が僕を気に入ったかららしい。

これは彼女が言っていた。


実は僕は自慢ではないが、剣が得意だ。

幼い頃から剣は練習してきて、なかなかに使える。


剣の打ち合いをアリアと始めたのも、交流会後数日後にアリアに剣について話したからだった。


そして実際打ち合いをしてみるとアリアは僕を圧倒したけど、結局「いいわ。キト、私の剣の打ち合い相手になって」

と言われてその後から本格的に絡まれるようになった。


とそんな理由だった。


そんなわけで僕はアリアと(に)よく話す(絡まれる)ようになったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ