第30話配送
どこに届くんだ?としばらく画面を覗き込んでいると、ネットショッピングのホーム画面の下に「配送について」と「入金について」があることを思い出した。
今の「肉類」の画面からは上のタブで戻れないから、再度左の項目タブを押して、ネットショッピングのホーム画面に戻る。
ちなみにタブと言う言葉は電子辞書で左側の列を調べた時に出てきた言葉だ。
意味は「電子辞書とかの機械で複数の画面やページを切り替 えて映すために使われる見出しのようなもの」
ということだ。
それにしてもタブは便利な言葉だ。
今まで項目の列とか読んでいたものがタブ1単語で表現できるとなるととても楽だ。
左のタブでネットショッピングを押して、ネットショッピングのホーム画面まで戻ってきた。
「配送について」を押し、内容を読む。
要約すると
•配送物は利用者の今いる場所に1番近い町またはいる町の郊外または近辺に配送される。(左のタブの項目『地図』参照)
•配送日•時は注文直後。
•配送物は基本、商品ごとの包装しかされてない。
•品数が多い時は配送物全体で包装されていることがある。
•生鮮食品の配送物は放置するとすぐに痛むため、早めに受け取るべきである。
ということであった。
つまりちゃんと届いているならば、このロントの町の近くには届いているということだ。
日が暮れる前に見に行ってしまおう。
ちゃんと鶏肉は置いてあった。
道の中ではなく、門の外側の入り口から、外周を数メートル行ったところにだ。
もっと先にあると見込んでいたら、すぐに見つけてしまった。
しかも不思議なことに外見的には結構目立つっていた配送物の鶏肉だけど、誰にも何も言われずに持ち帰れた。
見た目が特徴的だから、誰か指摘してきてもおかしくないのだけど…。
結局そのまま回収して手に持っていつも通り歩いて帰ってきた。
なぜ、誰も鶏肉の存在を認知していないのかは分からないが、そこはネットショップピングの特殊技能ということで納得。
そして、安堵。
さすがに買ったものが全然知らないような辺境の町に届くかもしれないと思った時は少しビクッとなった。
いや、結構万能そうなプロジェクターくんで解決できるか?とも思えるけど…そうだとプロジェクター自体他の機能も使い物にならないだろうから、結局ダメだな。
まあこんなわけで、ネットショッピングは無事使えることが分かった。




