表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/162

混乱しかないのですわ

「王国の若き太陽、リゼル・フォン・ジェストライザー皇太子殿下、シャリル・フォン・ジェストライザー第二王子殿下のご入場です!」


 ん? あれ? ヒロインは?

 美味しそうなお名前のモスドナルド令嬢は呼ばれませんでしたがどうした?


 レディース&ジェントルマンの視線を集めながら、開かれた扉から粛々と登場したのは二人の美麗な王子ズのみ。二人ともエスコートする女性はなし、だ。


 どうなってんの――!?

 この舞踏会では一緒に登場するはずでしょう!?

 え、じゃあヒロインはどこにいるのよ?


 キョロキョロと辺りを見回すと、会場の隅の柱の陰からそれなりのドレスを纏ったヒロインが恨めしそうな瞳で王子を見つめていた。


(あ、ガチャで割と出るドレスだ)


 可愛いデザインだがレアではないドレスだ。もちろん王子からの贈り物でははいと思われるドレス。ゲームをしている時は3枚も連続ででたことがあるやつだ。


(ちょっと――! ヒロインにドレス、贈ってないの!? ぼんくら王子、何をしてるのよ!)


 何がどうなっているのか?


 理解が追いつかなくて頭の中に「?」が飛びまくったままヒロインを見つめていたら、視線に気がついたのか彼女がジロッと私を睨み付けてきた。

 おまえのせいだと言いたげなジットリした恨みがましい視線だ。


 いや、知らんて。

 私は無実ですから。


 ちょっと~勘弁してよ~。嫌がらせするつもりないからね。

 はああ、とため息を零しつつ視線を戻して王子ズへ顔を向ける。

 ふいにリゼル王子の視線がこちらに投げられ、私を目に留めた途端に軽く頷いた。


(…………。何よ……今の合図的な頷きは)


 なんだかイヤな予感しかしない。どうしよう……。


 すぐに目を逸らせたが、じわりと冷や汗が背中に浮かんだ。

 本当にイヤな予感しかしない。


(神様……お願いだからシナリオ通りに進めてください)


 あまり改変されますと理解が追いつきませんので、と心で祈る。


「アンジェリカ様、見てあげてください。シャリル王子殿下がアピールされていますよ」


 隣のエバンスが耳打ちするので、すごくイヤな予感を抱いたままでもう一度視線を王子ズの方へ戻すと、シャリル王子が成瀬の顔で笑みを浮かべながらこちらへ軽く手を振る。

 幸い、リゼル王子の視線は会場全体へと戻っており少し安心した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ