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驚きの内情ですわ

 ただでさえ亡き前王妃の息子であるリゼル王子より、王の寵愛をほしいままにし、貴族に多大な影響力のある側妃の息子であるシャリルを次期王にと推進する派閥が根強くあるのだ。

 魔法のことが知れ渡れば王宮内の派閥争いなどに影響を及ぼすことを、王権にも政争にも興味のないシャリル王子は懸念して隠し続けているのだ、ゲーム内では。


 だたしアンジェリカが炎でヒロインに嫌がらせをした時に、シャリル王子が水魔法で颯爽と助けたことによりあっけなく露見してしまうのだが。


(つくづくアンジェリカ嬢、邪魔しかしない女だな、我ながら)


 それで、と続ける成瀬は私の後ろに視線を流す。


「アンジェリカ嬢があのままグラデュラス公爵家にいると命が危ないってことをガゼルもわかっているんだろう? 今までも何度も危ない目に遭っているが、これからはもっと切実に暗殺の危険がある。それもわかっているだろう?」


「うっ、それは……」


 ガゼルが不意を突かれたように表情を歪めた。


「あ、暗殺? 家にいるのが危ない? ど、ど、どういうこと?」


 アンジェリカは公爵家唯一の直系の令嬢だ。ゲーム内でもアンジェリカの家庭事情はいくらか明かされている。


 それによれば三歳年下の弟が一人いるが、アンジェリカの母が亡くなった後に今の後妻が連れてきた子だ。

 継母曰く「旦那様の子で間違いない」と言うけれど、そうであれば父は母が健在の内から浮気をしていたことになる。最低だ。


 父はそのことについては認めておらず、養子として籍に入れているので、アンジェリカがグラデュラス公爵の唯一の子どもとなる。

 それがアンジェリカの高慢な態度の源であり、高すぎる自己肯定の拠り所だ。


「アンジェリカ嬢、あなたのことは調べさせてもらった」


「なんで調べるのよ」


 令嬢らしからぬ応答になってしまったが気にしていられない。

 ヒロインが狙われたことはあるが、アンジェリカが狙われるシーンなどどこにもなかったはずなのに、どんな展開になっているのか。


「今まであなたは家で何度か突然酷い体調不良を起こしてきた。公爵家では隠していたようだが、不審に思ったので診察した医者に拷問んんっ……丁寧に聞き取りをした」


 今、拷問って言ったよね!!

 絶対に丁寧に聞き取りしてないでしょう!? 


「その結果、すべて毒が検出されていた。致死量ではないが気力を大きく削ぐほどの危険な毒だ」


「ど、毒……」


「ガゼルは知っていたんだろう? 現公爵夫人がアンジェリカ嬢に危害を加えていたのを」


「……いや、そこまでは。ただアンジェリカが……屋敷内で迫害に近い扱いを受けていることは……」


 知っていた、と唇を噛みしめながら最後は唸るように零した。


 えええ! アンジェリカ、あなたそんな扱いを受けてたの!!!?


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