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わたくし容疑者ですの?

 呆然としている間にも、優秀であろうメイドさんがテキパキと勝手に服を着替えさせてくれ、さらに鏡台の前に座らされ化粧と髪を整えられる。


 ここまで無言、完全に無言。


 あー、これ完全に容疑者を仕方なく世話しているって感じだわー。気まずい。

 


 何も考えられないまま流されて馬車に押し込まれたわたくし。

 また理解できないまま馬車に乗ってますよ。


(元の世界に戻ったら、絶対に馬車には乗らないからなー!)


 程なくして王宮に到着し、先ほど部屋に入ってきた男二人、多分見張り役か、が付き添いながらとある一室に通された。


 王様が舞台のような少し高いところで立派な椅子に座っており、両脇にずらっと文官とか武官が並んでいて、その前にひざまづかされる罪人――みたいなのを想像していたが、通された部屋は普通の応接間だった。

もちろん王宮レベルでの普通だから広々していて圧迫感はない。


 ゆったりと配置されたソファーに二人の男性が座っていた。


 リゼル王子と成瀬ことシャリル王子の二人だ。


 アンジェリカに染みついた感覚なのか、サッとスカートの両脇をつまみ頭を下げ「王国の若き太陽、王子両殿下にご挨拶いたします」と挨拶が口をつく。


「アンジェリカ嬢、そちらへ座って」


(ああああああ! あああああ! リゼル王子がしゃべった!!!)


 こんな状況にもかかわらず、穏やかで落ち着いたリゼル王子の生声を聞いて思わず鼻血が吹き出しそうになる。


 いい加減自分がイタい。

 わかっていても興奮せずにはいられない。王子から目が離せない。


 両目をかっぴらいて見つめていたからか、リゼル王子は少し引いたように肩を揺らし眉根を寄せながら再度座るように勧めた。

 私が対面してソファーに腰掛けると、すぐに紅茶とお菓子が運ばれてくる。


「お茶をどうぞ、アンジェリカ嬢。今日、目が覚めたばかりと聞いている。急ぎ呼び出して申し訳なかったが事件のことを早急に処理しなくてならなくてね」


 そうだった、目の前のリゼル王子に浮かれて、お茶まで出してくれたから忘れていたけど私、容疑者だった。


 ……今、処理するって言いました?


 もしかして、もうおっさん国王へ嫁がされる感じに?

 まだヒロインを虐めてないのに?

 これからもヒロインも虐めないし二人の恋路の邪魔をするつもりもないのに?


 いや、まず暗殺とか、関係ないから!!


 誤解も誤解、大誤解なのよ!!

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