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シャリル第二王子ですの?

 ヒロインとして攻略している時にはとっても大事にしてくれていたなー、ガゼル。


 って、待って待って! このままだとおっさん国王の下へ送られちゃうのか、私!?


 今回、このゲームのヒロインちゃんは誰が攻略対象なの?

 それによってアンジェリカの立ち位置が違う。

 だがどのルートを選択しようと、アンジェリカが障害になるのは決定事項で、避けられないことである。


 なんて考えていると、私の前で立ち止まった貴公子が声をかけてきた。


「ガゼル、アンジェリカ嬢の手を握りすぎじゃない? 一応兄上の婚約者候補筆頭のご令嬢なのに、それはマズイかもだよ」


 声音には揶揄が含まれている。


 顔を上げずとも、私には誰が声をかけてきたかわかってしまった。

 聞き覚えのある声。


 ちなみにアプリの声優さんのボイスではない。ここのところよく聞いていた声。


(成瀬……)


 スッと顔を上げると、予想通り成瀬春人の顔をした男が口角だけを上げた笑みでこちらを見下ろしていた。

 ガセルは慌てて立ち上がり、それにつられて私も立ち上がる。


「王国の若き太陽、シャリル王子殿下にご挨拶にいたします」


 滑らかな口上で挨拶を告げたガゼルに乗っかり、私は貴族の挨拶、軽く膝を折りドレスを摘まんで頭を下げた。

アンジェリカの体験が残っているのか自然と令嬢らしい振る舞いができる。


 しかし王子たちに会うたびに、毎回こんな口上を言わなくちゃいけないなんて面倒くさすぎない? 面倒くさいのでガゼルに乗っかったのだ。


「ああ、僕に畏まらなくていいよ。それよりアンジェリカ嬢は体調が悪いのかな? よければ僕の寝室で休んでいくかい?」


 よくないわ!


 つっこみませんよ? つっこまないけどね、成瀬の顔でこんな軽いことを言わないで欲しい。


 まだそれほど知っている訳じゃないけど、成瀬はここまで軽い感じの男ではないと思う。完全に第二王子になりきっているじゃないか。


 それとも見目はどう見ても成瀬春人だが、本当に成瀬ではない? 


 私の探るような視線に気がついたのか、シャリル王子はニコリと極上の、そう令嬢方が悲鳴を上げそうな甘い笑みを浮かべてから、ゆっくりとこちらへ顔を近づけて耳元でささやいた。


「先輩、そのドレス似合っていますよ」と。


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