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推しキャラ登場ですわ

「到着いたしました、アンジェリカお嬢様」


「……アンジェリカお嬢様?」


(やっぱりアンジェリカに憑依? してんのかしら? 自分の目にはそうは見えないが)


 他の人から見れば美貌のアンジェリカに見えているのなら気後れする必要もない。

 まあ白昼夢ならば流されてみるのもそれもまたよかろう、アンジェリカとして令嬢を演じてみましょう、と決心して男の手をとり、ステップをゆっくりと降りて地面に降り立つ。


 目の前の建物を仰ぎ見て私は大きく目を見開いた。


(わあ、これは……王宮!)


 目の前の白と青の見事な宮殿は、やはりゲームの中で何度も繰り返し見ていた王子たちの住む王宮だった。


「いや~! 感動する! 聖地巡礼みたいな感じ? うおお、立体になるとこんな感じなんだ、すごおおおい!」


 興奮して鼻の穴が最大に膨らんでいるのがわかる。しかしこの感動は言葉では表しがたい。あああ、誰かと分かち合いたい!!


「え、待って? これ、本当に王子様たちに会えるんじゃない? ええ、やばい、もう興奮しすぎてやばい!」


 この際、3Dの王子様に会えるなら、ドレスにどっぷり飲み込まれようとも恥さらしになろうとも、冴えないアラサー喪女でも何でもいい。


 いい歳して、なんて人に言われようがノープロブレム!


 中へ入ろうとガッと大きく足を踏み出した途端、背後から声をかけられた。


「アンジェリカ様、僕がエスコートをしても?」


 振り返ると、こちらへ笑顔を向けている上品な男性が立っていた。


(ぬおおおおお!)


 あと少しでみっともない叫び声を上げそうになったのを、すんでのところ飲み込む。


(ちょおおおおお! ガゼル卿じゃないのーーーー!)


 推し王子の次に大好きな推しキャラ、ガゼル・ディバインだ。


 彼は最強を誇る近衛騎士団・ナイトローズの副団長にして今は王太子の側近護衛、侯爵家の三男、そしてアンジェリカの又従兄弟にあたる美丈夫だ。


 明るい茶色の髪と柔らかい印象を与える茶色の瞳。穏やかで騎士らしく律儀な性格。けれど戦いになるとその瞳が鋭く相手を射貫き、無駄のない剣裁きで最年少近衛副団長の座に上り詰めた強い男。

 ヒロインを陰日向なく守ってくれる理想的な騎士だ。


 アプリをダウンロードしてまず最初に攻略したのは、実は彼だった。


 推し一番の王子は後のお楽しみにと、まずはガゼルとの恋を楽しんだ。

 だから律儀で生真面目な彼が見せる、最後のとってもとっても甘いガゼルルートのスチルを思い出して勝手に頬が熱くなる。


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